現実味の薄い斎藤佑樹の守護神構想は、指揮官の愛の鞭の表れか?
先日、斎藤佑樹をクローザーに起用か、という報道がネット上を踊った。確かにこれまで周囲も驚くような決断を下してきた栗山監督。この発言には、指揮官なりの斎藤へのメッセージが込められているように感じる。
2015/01/22
栗山監督の発言の真意はどこに?
とはいえ、斎藤の昨季の出来(二軍では1勝7敗、防御率4.73だった)や特性、さらには抑えに増井がいて、鍵谷や白村といった若手が台頭している現状を考えると、『クローザー佑』はいかにも現実味が薄い。
キャンプでは適性を試すかもしれないが、これは「先発では苦しいから、どこでも(敗戦処理でも)やらなきゃならないぞ」という愛の鞭にも聞こえる。
また栗山監督ならではの、報道陣へのリップサービスもあるだろう。
報道陣は記事になりやすい斎藤のことをよく監督に質問するし、引退後、テレビで長く仕事をしてきた栗山監督は、報道陣の事情をよく知っている。
試合後、報道陣の質問にちゃんと立ち止まって答えるのは栗山監督くらいだ。彼はいままでもサービス精神あふれるコメントで、斎藤のことを語ってきた。
おそらく栗山監督は、斎藤だけでなく他の選手についても語っていると思う。
だが、それをどう記事にするかはメディア次第。
見出しになるのは佑ちゃん。ひとつ勝っただけで、これだけ騒がれる選手もなかなかいない。
プロにとっては騒がれるのも大事な仕事。
それは決していいことばかりではないが、騒がれ、話題になっているうちは、この世界に生きているということだ。ただ、騒がれているうちに結果を出さなければならない。
5年目のシーズン、どんな斎藤が見られるだろう。