松井秀喜氏の”金言”が未完の大器を花開かせる――。巨人の未来担う3年目・岡本の可能性
2014年にドラフト1位指名され、読売ジャイアンツに入団した岡本和真内野手。1年目のシーズン終盤には17試合に出場(うち10試合はスタメン)するも、昨季は3試合のみだった。3年目の今季、厳しいスタメン争いを制することはできるのだろうか。
2017/03/01
我慢の起用は大切
かつて、あの松井秀喜氏がYGユニホームを着ていた自らの若手時代を振り返りながら次のように口にしていた。
「自分の今があるのはプロに入ってから我慢強く起用してくれた長嶋(茂雄)監督の存在があったから。スランプになってもずっと使ってもらっただけでなく『これも勉強だ』と叱咤激励していただき、それで頑張らなければとモチベーションが高まった。やはり試合に出続けるということは、自分の能力を高めるための原点だと思う」
松井氏は現役時代、高卒ルーキーながらも1993年のプロ1年目に一軍で57試合に出場し、打率こそ2割2分3厘ながら11本塁打、27打点を叩き出した。以降の活躍はご存知の通りだ。
もちろん、数々の伝説を残したレジェンドの松井氏と今の岡本を同列に扱うことはできない。ただ「試合に出続けること」はやはり潜在能力を開花させる意味でも松井氏同様に岡本にとっても必要な要素であると言い切れるだろう。確かに巨人は常勝が求められ、若手を我慢しながらの常時起用が難しい球団であることも分かる。だがツギハギだらけの巨大補強によって将来有望な若手が伸び悩んだまま終わってしまっては夢がない。
岡本が大輪の花を咲かせられるように、高橋由伸監督ら首脳陣には腐心してでも何とかベストの起用法を見つけてほしいと切に願う。そして言うまでもなく岡本当人にも今後のオープン戦で相応のインパクトを残すことを求めたい。