170キロ超えも!? 大谷翔平進化論、さらに混戦のパ・リーグ。小宮山悟氏が徹底解説
2017/03/16
Editors
パ・リーグ今季の順位予想は?
1位はスキなしのソフトバンク。デスパイネの加入で、打線も磐石だ。投手陣に関しては、2015年のドラフト1位・髙橋純平がキャンプで好調に見えた。工藤監督が彼のことを嬉しそうに話す姿を見て、相当な期待を持っていると感じる。その髙橋が新人王レースに加わるような働きを見せると、優勝にさらに近づくのではないか。
そこに続くのがバランスの取れた好チームである日本ハム。昨季の優勝の要因は、大谷をはじめ、前半戦で無理な選手起用を行わなかったこと。その意味で言えば、栗山監督やコーチ陣が選手をよく見ている。ただし、昨季のような神がかった展開が2年連続で起こるのは難しいと判断し、この順位とした。
3位以下は団子状態。その中でも、埼玉西武から岸が加入した楽天が投手力という点でやや有利。岸と則本の2人に、各3連戦の頭を任せられるので、2勝1敗ペースでいけるという計算が立つ。則本は2季続けて五分の勝敗が続いているが、ボールそのものには何の問題もない。岸の加入でマークも分散されるだろうし、加えて打線も機能すれば、白星はもっと増えるはず。
千葉ロッテも楽天と同様に、先発ローテの計算が立つのが強み。安定感のある涌井、石川を軸に2勝1敗でいければいいが、楽天と比較すると、やや打線に物足りなさを感じる。その意味でデスパイネの退団は、順位に大きな影響を与えるだろう。
辻発彦氏が新監督に就任した埼玉西武は、今季こそ生まれ変わらなければいけないチーム。しかし、キャンプを見る限り、想像していたピリピリしたムードはなかった。今の選手たちは辻監督の現役時代を知らない世代。スタッフの中に辻監督の凄さを伝えられるコーチがいれば、変わってくるとは思うが……。投手の柱だった岸の退団もあってチーム編成は大変だろうが、現状の選手の奮起を望みたい。
オリックスは、キャンプ中に福良監督が厳しい指導を行ったという報道をいくつも見た。ここ2シーズン、よくないチーム状況が続いており、何かを変えたいという意思の表れだとは理解できても、それが選手の心にどれだけ響くかは不透明。
叱責や懲罰は見えないようにやるのが良い組織で、表に出てしまうこと自体、チームが良くない証拠ではないか。昨季、ブレイクの兆しを見せた吉田正尚などを中心に、糸井の抜けた穴を埋めようという気概を持った若手選手の台頭に期待したい。
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