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侍Jキューバ戦は課題山積、継投も疑問。オーストラリア戦はどう戦うべきか?【小宮山悟の眼】

ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が開幕した。初戦のキューバ戦、侍Jは11-6と快勝したが野球評論家の小宮山悟氏はこの試合をどう分析するのか。

2017/03/08

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苦手な豪州戦、どのように戦うべきか

 今日はオーストラリアとの試合に挑む。キューバ戦は確かに打って勝ったが、打線は水物。今日も打てる保証はない。しかし、投手は自分のイメージ通りに投げることができれば、計算通りに行くものだ。今日先発予定の菅野智之が石川のようなピッチングができるかが最大のポイントだ。
 
 侍Jはもともと、投手陣がしっかり投げて守る、少ないチャンスをものにして勝つ野球を目指している。それだけに、昨日のような後手に回る継投のゲーム展開だと、2次リーグを戦うことが予想されるイスラエル、オランダが強力打線なため厳しい戦いを強いられるだろう。それだけに、今日のオーストラリアは過去の戦績から日本は苦手にしているとはいえ、完璧に抑え込むことが必要だ。
 
 極論を言えば、2次リーグを勝ち上がってアメリカのドジャースタジアムにいけば、そこで待つ相手は相当なバッターばかり。私はアメリカに行けば御の字だと思っているが、本当に世界一になろうと思うのであれば、ここでモタモタしているわけにはいかない。
 
 先発の菅野は球数を気にしながらのピッチングになるが、まずは3回ぴしゃりと抑える。上手くいけば4イニングまで投げるイメージでいいのではないか。何度も言うように、侍Jは「守り勝つ」を標榜しているチームだ。そこに向かって丁寧な野球をしてほしい。
 
小宮山悟(こみやま・さとる)
 
 1965年、千葉県生まれ。早稲田大学を経て、89年ドラフト1位でロッテ・オリオンズ(現千葉ロッテマリーンズ)へ入団。精度の高い制球力を武器に1年目から先発ローテーション入りを果たすと、以降、千葉ロッテのエースとして活躍した。00年、横浜ベイスターズ(現横浜DeNAベイスターズ)へ移籍。02年はボビー・バレンタイン監督率いるニューヨーク・メッツでプレーした。04年に古巣・千葉ロッテへ復帰、09年に現役を引退した。現在は、野球解説者、野球評論家、Jリーグの理事も務める。

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