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巨人、V奪回の絶対条件。突如”紳士”へ変貌…開幕投手マイコラスに課せられた使命

読売ジャイアンツの高橋由伸監督は、2017シーズンの開幕投手をマイルズ・マイコラス投手にすると27日に発表した。昨季はモノへの八つ当たりや捕手の小林誠司に激怒するなど“暴走”というイメージがついてしまった助っ人右腕だが、子どもが生まれた今年は「ジェントルマンになる」と、改心を誓っている。

2017/03/29

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“エキセントリック”というイメージを変えられるか

 巨人の開幕投手がマイルズ・マイコラス投手に決まった。3月27日に行われた「燦々会」で高橋由伸監督が明言。
 
 当初はエース・菅野智之投手に大役を任せる方針だったが、WBCでの疲労を考慮してスライドする方向性を固めた模様だ。来日3年目の助っ人にとっては初の大舞台。そういう意味でも、この右腕が2017年シーズンにおける巨人のキーパーソンとなるのは間違いない。
 
 3月31日の開幕戦(東京ドーム)でマイコラスは中日ドラゴンズを相手に大事なマウンドへ向かう。大きな注目が集まり、重圧がかかる戦い――。この中において、いかに冷静沈着な精神状態で自分の投球とリズムを貫けるか。ここが最大のポイントとなるだろう。
 
 マイコラスの実力の高さは誰もが認めているが、どうしても投球以外のところに不安な点がつきまとう。その心配を増幅させるのは昨年8月28日の横浜DeNAベイスターズ戦(横浜スタジアム)の登板で降雨中断にイラついたのか、大荒れになったことだ。打席で空振り三振に倒れるとバットをへし折ったり、バッテリーを組んだ小林誠司捕手が捕球ミスするとマウンドから烈火のごとくカミナリを落としたり、さらに降板後はベンチでペットボトルをなぎ倒し、床にバットの先端を何度も叩きつけるなどして怒りを爆発させた。
 
 この時のDeNA戦登板で「マイコラス=エキセントリック」というイメージは残念ながら完全に固まってしまっている。しかし来日3年目で手にした初の開幕投手のマウンドは、悪しき印象を払拭する大きなチャンスだ。イライラすることなくフォア・ザ・チームの精神のもと見事大役を果たし、チームを開幕スタートダッシュへと導けば、間違いなく自らの汚名返上へと結びつく。
 
 それを肝に銘じているのか。当のマイコラスは今、まるで別人のように紳士的になっている。オープン戦ではWBC参加で不在だった正捕手・小林に代わって若手の宇佐見真吾捕手、河野元貴捕手とバッテリーを組む機会があったが、両者の将来性について褒め称え、しかも投手目線で彼らに熱心に助言まで送った。かつての小林も然りで経験不足の捕手にカミナリを落とすことは珍しくなかっただけに、この変貌ぶりには周囲も目を白黒させている。

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