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初の開幕一軍! 加藤翔平、苦い誕生日を乗り越えて……指揮官の言葉が転機に【マリーンズ通信#38】

プロ入り初の開幕一軍入りを果たした加藤翔平。昨オフ、披露宴で指揮官からもらったメッセージを胸に刻み、今シーズンの飛躍を誓う。

2017/03/29

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春季キャンプで見えた変化

 あれは2014年の開幕戦でのこと。加藤翔平外野手は開幕直前の3月のオープン戦期間中に二軍落ち。福岡での開幕戦の舞台に姿はなかった。開幕戦が行われた3月28日は加藤の誕生日。「福岡で誕生日会をしよう」とキャプテンの鈴木大地内野手と約束を交わしていたが、二軍でその日を迎えることになってしまった。
 
 開幕戦の試合後、後輩を気遣うキャプテンから電話が入った。携帯電話を握りしめながら震えるような声で、「悔しい」と語った。そして翌2015年。奇しくも開幕は同じ福岡だった。誕生日の3月28日は開幕2戦目。今年こその想いで臨んだキャンプ、オープン戦。しかし、現実は厳しかった。一軍のベンチに加藤の姿はなかった。皮肉にもまたもや同じ時期に二軍落ち。開幕をファームで迎えた。あれほどの悔しさを味わったにも関わらず、同じ結果に甘んじてしまった自分が情けなかった。それでも想いとは裏腹になかなか思うような結果を出せない日々が続いた。その後のシーズンも一軍と二軍を行ったり来たり……そんな自分に終止符を打つべく、2017年シーズンに挑む加藤の新しい姿がある。
 
「今年はいろいろな意味で結果を出さないといけないと思っています。ガムシャラな気持ちを前面に出して、向かっていきたい。そのためにもいろいろなことにチャレンジしています」
 
 2月の石垣島春季キャンプではいつも以上に声を出し、ハツラツと練習に取り組む姿が見られた。全体練習が終わってからの個別練習でも様々な練習方法を試し、取り入れ、取り組んできた。良いと思ったものがあれば積極的に取り入れた。そこには柔軟な発想のもと、自分を成長させようと努力する姿勢が垣間見えた。そして、宿舎の自室に戻ると今年の課題の一つとして取り組んでいる柔軟性を身に着けるため入念にストレッチをする。暇を見つけては体をほぐした。柔軟に関する本をいろいろと読んだ。中でも気に入ったのは開脚メソッドの本。プログラムに基づいて、様々なストレッチに取り組み続けている。

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