初の開幕一軍! 加藤翔平、苦い誕生日を乗り越えて……指揮官の言葉が転機に【マリーンズ通信#38】
プロ入り初の開幕一軍入りを果たした加藤翔平。昨オフ、披露宴で指揮官からもらったメッセージを胸に刻み、今シーズンの飛躍を誓う。
2017/03/29
千葉ロッテマリーンズ
指揮官のスピーチを胸に
キッカケは昨年12月。加藤が都内で結婚披露宴を行った時のことだ。主賓挨拶はかねてからお願いをしていた伊東勤監督。壇上に上がり、スピーチが始まると指揮官の言葉を脳裏で何度も反芻した。
「もっと柔らかくなって欲しい。柔軟に物事に取り組んでくれたらと思います。体も柔らかさが欲しいですね。今、巷には体を柔らかくするベストセラー本なども出ていますので、ぜひ買って読んでください」
柔らかくあれ。指揮官は披露宴のスピーチというお祝いの場で、あえて簡潔にユーモアも交えながら背番号「65」の課題を口にした。ゆっくりと丁寧に加藤の目を見ながら話しかけるように熱く想いを伝えた。メッセージは考え方の部分と、肉体的な部分の両方を指していた。プロ初出場試合でのプロ初打席の初球を本塁打にするという衝撃的で華やかなデビューを飾りながらも、その後は一軍と二軍を行ったり来たりするなど伸び悩む若者の姿を指揮官は歯がゆく思っていた。そして、メッセージを受け取った加藤もまた、その言葉の意味をハッキリと理解した。結婚式で突きつけられたメッセージを胸に刻んだ。
「本当にありがたかったです。期待をしていただいているからこそ、そういう風に叱咤激励をしていただいたと思っています。期待に応えられるよう、いや期待以上の結果を出さないといけないと強く決意しました」