楽天、好調の要因はどこに? CS進出の期待感、岸加入は大きいがそれだけでなく…【小宮山悟の眼】
東北楽天ゴールデンイーグルスが開幕から好調だ。9日試合終了時点で7勝1敗でパシフィック・リーグのトップに立っている。昨季まで則本昂大投手というエースはいたが、今季からそこに岸孝之投手が加わることで投手陣は厚みを増した。
2017/04/10
いいバランスを取れている楽天打線
プロ野球が開幕して1週間が経った。ことしは開幕前にワールド・ベースボール・クラシック(WBC)があり、侍ジャパンの戦いが盛り上がった。その流れを受けてのスタートということで、いい試合ばかりだ。
そのなかで、パ・リーグでは楽天が7勝1敗といいスタートを切っている。開幕カードで昨季最下位のオリックス・バファローズにいい形で3連勝して、次の節では福岡ソフトバンクホークスに2勝1敗で勝ち越し、週末の千葉ロッテマリーンズ戦も2連勝を飾った。開幕ダッシュに成功したと言っていいだろう。
打線が上手く機能しているが、これについてはある程度は予想できた部分だ。今季の楽天のポイントは投手陣がどこまで踏ん張れるかなので、当然の結果とはいえないけれども、特別な驚きはない。
私はシーズン前に順位予想をする際、それぞれのチームの戦力を比較している。例えば、投手の良いロッテと打線のいい楽天を比較し、弱い打線のロッテと岸が加入して投手陣の厚みを増した楽天でどちらが上に行くのか。
ペナントの入り方によっては、楽天が上に行くかもしれないという予想はある程度できた。まだ始まったばかりだが、楽天は滑り出しがよかったから、このまま頑張ればクライマックスシリーズに進出するチームとしての期待感が出てきた。
打線については、楽天には外国人のカルロス・ペゲーロ、ジャフェット・アマダー、ゼラス・ウィーラーといった長距離砲がいるという強みがある。投げる側の立場から言わせてもらえば、ホームランというのは脅威で、チーム全体でホームランが打てるかどうかが非常に重要になってくる。さらに、茂木栄五郎や銀次、故障で抹消されたが今江年晶などコンタクトヒッターがいる。
アベレージヒッターの選手が脇を固めているから、いいラインアップになっている。飛びぬけた力のある選手がいるわけではないが、非常にバランスの取れた打線になっているのだ。
インフルエンザで出遅れたものの、岸孝之の加入はチームが好調な要因の1つだ。