脱オレ流へ、森ドラゴンズが見せる覇気。浮上のカギは平田の打棒【セ第4節展望】
プロ野球は11日から4カード目に入った。前節、念願の初勝利を手にした森繁和監督率いる中日ドラゴンズ。上位浮上へのカギは、背番号6の活躍次第かもしれない。
2017/04/12
中継ぎの酷使に注意
5位 ヤクルト ― 6位 中日 16勝9敗0分(昨季) 神宮
東京ヤクルトスワローズは、5連敗中の悪い流れを断ち切りたい。
打撃は両リーグ最多タイの併殺数11を記録している。山田哲人は2併殺7三振と、WBC疲れからか本調子とは程遠い。また、雄平も9試合を終えた時点で7三振と状態が上がってこない状態だ。この2人が復調してくれば、勢いが出てきそうだ。
先発陣に負けがつくことが多いが、大崩れしているわけではない。デービッド・ブキャナンは前回登板で8回1失点、山中浩史は6回1失点とクオリティ・スタート(QS)はクリアしている。先発がいかに流れをつくって秋吉に回せるか。
初勝利が遠かった中日ドラゴンズだが、前節やっと白星を掴んだ。連勝とはならなかったものの、接戦を引き分けに留めたところに、昨季まで見られなかったチームの覇気が感じられた。勝利にはまだ直結していないが、森繁和監督が創る中日ドラゴンズには打線の粘り強さがあり、浮上の可能性を十分に秘めている。
打撃はやはり調子がいい。セ・リーグの安打数トップ10のなかに、中日から3人ランクインしている。セのトップは直近5試合で13安打と、急激に調子を上げてきた大島洋平だ。切り込み隊長としての役割は十二分に果たしている。同9位の3番アレックス・ゲレーロと、同4位で出塁率4割超えの4番ダヤン・ビシエドを5番・平田良介がいかに還せるか。
ちなみに、引き分けた8日、敗戦の9日両試合ともに平田は無安打だった。中日の上位浮上は、背番号6の打棒にかかってきそうだ。
守護神・田島慎二に復調の兆しが見え始めた。前節では2試合とも三者凡退に抑え、ホールドとセーブを1つずつマーク。後ろに絶対的存在が出てくれば、流れも変わってくるだろう。あとは調子が良い中継ぎの岩瀬仁紀、祖父江大輔、三ツ間卓也らを酷使しすぎないように起用していきたい。