プロ野球ファンのトレンドは自虐？ 開幕まで待ちきれない、ファン自身が語る”推し”チームの今季
1月31日、秋葉原のLive Garage あきたいぬで、「ベースボールサミット プロ野球12球団ファンオールスターイベント 2015キャンプイン直前！12球団ファンバトル！ powered by 岩下の新生姜」が行われた。現場で取材するライターや球場に足繁く通うファンなど、セ・パ12球団の代表者1名ずつがステージ上がってのトークバトル。会場には70名を超えるファンが集まり、大きな盛り上がりを見せた。
2015/02/04
今季もソフトバンクとオリックスの優勝争い？
プロ野球応援バンド AIDがリードする各球団の応援歌などで盛り上がったあとは、パリーグ編に突入。こちらもセリーグに負けじと熱を帯びた。
テーマはズバリ、今季の優勝争い。ロッテ担当のライター鈴木長月さんが、「その話はソフトバンクさんとオリックスさんだけで」と、自虐ネタで口火を切ると、オリックスファン代表のどら増田さんが「そんなこと言われたことないから嬉しい」と上機嫌に。パリーグ編のトークバトルは、意外にも和やかなムードにスタートした。
そのオリックスの今季の戦力について、増田さんは打順に言及。「1番に糸井を置くという振り切りを森脇監督ができるかがポイント。中島裕之、ブランコ、T－岡田でクリーンアップを組んで、9番に駿太が入れば相手チームにとっては怖いかも」と発言し、これには他球団のファンも納得の様子だった。
一方、昨年、日本一を達成したソフトバンク代表の木之下さんの口から出た「うちは先発がそろっていない」発言に、場内からは大ブーイング。その理由は昨シーズンのチーム最多勝利がスタンリッジと中田賢一の11勝、摂津正も10勝止まりだったため、柱となる選手が出てきてほしいというもの。さらに、大隣に次ぐ左ピッチャーや松坂の活躍にも期待していた。
口火を切ったロッテ担当の鈴木さんは、引き続き自虐モード。「とりあえず3位狙い。ギリギリで3位に入りつつ、昨年のようにソフトバンクに13－0で勝つなど、そういう意味のわからない試合を何試合か見せてくれたらうれしい」と発言。キーマンには2度の日本一を知る今江敏晃を挙げた。
当日に急遽参加を快諾してくれた日本ハムファンは、田中賢介のメジャーからの復帰を歓迎。また、頻繁に二軍の本拠地である鎌ケ谷にも足を運ぶそうで、「田中賢介が抜けた穴を中島卓也が埋めてくれた。そういう選手が今年も出てきてくれれば」と期待を込めた。
昨シーズンはシーズン途中での監督交代などドタバタ劇に見舞われた西武。しかし、実力のある選手は多いだけに期待値も高いと思いきや、ファン代表の当編集部・慶田は「岸（孝之）と栗山（巧）以外は確約されたポジションがない」と、開幕前からトーンダウン。「ショートにいい選手がいるときの西武は強い」と持論を展開し、若手の台頭を心から望んでいる様子だった。
一昨年の優勝から一転、昨年は最下位に沈んだ楽天。ステージに上がったたーちんさんは、「ミコライオにつなぐまでの中継ぎのピッチャーが課題」とコメント。打線に関しても「ここまで生え抜きで2ケタ本塁打を打った選手がいないので、今年こそは期待したい。それと、銀次が首位打者を取るまではついていきます！」と力強く宣言していた。
昨シーズンは一昨年の順位が180度入れ替わった戦国パリーグ。戦力的には、ソフトバンクとオリックスが抜けていると見る向きが大勢のようだが、予想通りいかないのがパリーグの面白さ。今季も終盤まで目が離せないシーズンとなりそうだ。
想像以上の盛り上がりとなった「12球団ファンバトル」の第2回は、7月11日（土）に予定。また、リーグごとに分けた「セリーグサミット」および「パリーグサミット」も、現在は企画段階ながら開催の方向で動いている。