ブルペン崩壊の巨人、目指すは「山口依存からの脱却」。鍵を握る”ピアニスト”の新人左腕
読売ジャイアンツが本拠地・東京ドームで昨季セ・リーグ覇者の広島東洋カープに3タテされた。現在巨人で安心できるリリーバーは、スコット・マシソン投手のみと不安を露呈している。首脳陣はブルペンのテコ入れを行ってはいるが、明確な戦略は見えてこない。一刻も早くリリーフ陣を固められるのか、由伸巨人は大きな壁にぶち当たっている。
2017/04/14
ルーキー池田に期待
その頼みの山口鉄が昨季は1勝6敗、防御率4.88と絶不調。今季も4試合で防御率4.50と往年のキレはない。
代役としてFAで森福允彦を福岡ソフトバンクホークスから獲得するも、近年の森福は左のワンポイント的な起用法が目立ち、16年シーズンは50試合登板も投球イニングは27回のみ。今季は3試合で防御率7.71の2被弾と打ち込まれており、山口鉄の代わりのセットアッパー起用は厳しいと言わざるを得ないだろう。
若手左腕ではプロ2年間で88試合登板の3年目戸根千明が期待されたが、試行錯誤を繰り返し現在2軍で先発テスト中。
そこで首脳陣が白羽の矢を立てたのが、ドラフト4位サウスポーの池田駿である。社会人のヤマハ出身で趣味はピアノという変わり種の24歳。
日本選手権MVPを手みやげにプロ入りした男は開幕1軍を勝ち取ると、同期入団の谷岡竜平が打ち込まれ2軍降格したのとは対照的に、ここまで5試合に投げて失点は石原に打たれた本塁打のみ。防御率1.93と結果を残している。
このまま徐々に勝ちパターンに組み込まれていくのか、今後の池田の起用法に注目だ。
ここ数日の間に2軍から宮國椋丞や高木勇人とともに左の中継ぎ要員として乾真大が緊急昇格してブルペンのテコ入れを行ったが、まだシーズンを通してどういう投手陣で戦うか全貌は見えて来ない。
2017年、今季こそ巨人が目指すは山口依存のブルペンからの脱却。
ここ数年先送りにし続けて来た難題の答えを、果たして高橋由伸監督は見つけることができるだろうか?