巨人・長野に訪れた最大の危機。きっかけは3年前…攻守の要はなぜ急転落したのか?
読売ジャイアンツの長野久義外野手が極度の不振に陥っている。打撃はここまで47打席に立つも7安打、過去には3年連続ゴールデングラブ賞を受賞した守備は見受けられない。この原因は、約3年前のあの出来事がきっかけかもしれない。
2017/04/18
右ひざ手術後は思い通りのプレーができていない?
Gの背番号7が苦境にあえいでいる。巨人・長野久義外野手のことだ。4月17日現在2試合連続でスタメンから外れ、打率も1割5分2厘、本塁打0本。さらに深刻なのは打点0、得点圏打率が0割という数字でとにかくチャンスにも滅法弱い。
右翼守備に関しても現時点で失策こそ記録されていないが〝らしくない〟イージーなミスが目立つ。4月11日の広島戦(東京ドーム)では6回に代打・小窪哲也の飛球を捕球体勢に入りながらもフェンスに激突して落球。同点適時打を許している。この場面はベンチから前進守備の指示が出ていたとはいえ、2011年から3年連続でゴールデングラブ賞を受賞した彼の能力を考えればまず十分に捕球できたはずだ。
攻守に渡ってパッとしない理由はハッキリしている。2014年8月21日の東京ヤクルトスワローズ戦(神宮)で同点の9回1死一、二塁で右中間の打球を好捕した際に右ひざの関節を挫傷。後に半月板損傷の重傷であることが判明し、患部の修復手術に併せて兼ねてから違和感を覚えていた右ひじのクリーニング手術も受けた。これでオーバーホールは完了したかと思われていたが周囲の話を総合すると、右ひざに関してはどうやらしっくり来ない日々が未だ続いているようだ。
手術明けの翌2015年シーズンで打率が2割5分1厘にまで沈んだものの昨季は2割8分3厘にまで持ち直し、数字上から判断するにコンディションは復調したかのように思われていた。
しかし今振り返って見ると、実は大きく引っかかる話もある。15年6月に当時の原辰徳監督が打席でことごとくボール球に手を出す長野を見かね、動体視力の検査を受けることを本人に対して冗談交じりに提言。これをまじめにとらえた長野は検査を受けに行き、結果として動体視力は衰えているどころか以前よりも向上していることが判明した。