バリントンの穴を埋められるか? 黒田復帰でも、残されたカープ先発陣の課題
今季のカープ先発陣に黒田が復帰した点は、非常に大きい。しかし優勝を目指す上で、数字的にバリントンの抜けた穴を黒田が補うだけのようでは、昨年と大きな違いがない。バリントンの穴を他が埋め、さらに黒田が数字を残すことで優勝はぐっと近づいてくる。
2015/02/05
円熟味ある黒田の投球に期待
プロ野球もキャンプイン。あと1カ月もすれば全国に球音が響く季節となる。
連日、キャンプ地から様々なニュースが届いているが、アメリカから日本球界に戻ってきた選手に関するものも多い。メジャー通算56勝をあげ、9年ぶりに復帰したソフトバンクの松坂大輔。メジャー昇格は叶わなかったがオリックスで復帰した中島裕之。3年ぶりに古巣日本ハムへ帰ってきた田中賢介。そして、なかでも大きな話題を呼んだのが広島に復帰する黒田博樹だ。
昨季までメジャー通算7年で79勝をあげ、5年連続2ケタ勝利を記録している黒田の加入は、これ以上ない補強だろう。
以前、広島にいたころの黒田はフォーシームの速球を主体としたピッチングだった。それが、メジャーでは鋭く変化するツーシームとスライダーを内外角に投げ分け、打たせて取るピッチングにモデルチェンジしている。
ゴロアウトとフライアウトの割合(※GO/AO)を見ても、メジャー通算7年で1.35。最近2年は1.19と、以前と比べればフライアウトが増えているが、それでもまだゴロを打たせるピッチングができている。
環境が変わるとはいえ、日本でもゴロの山を築くことは可能だろう。
黒田の復帰は間違いなく、カープにとってプラス要素だ。しかし「黒田復帰=広島優勝」と単純にはもちろん結論付けられない。