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バリントンの穴を埋められるか? 黒田復帰でも、残されたカープ先発陣の課題

今季のカープ先発陣に黒田が復帰した点は、非常に大きい。しかし優勝を目指す上で、数字的にバリントンの抜けた穴を黒田が補うだけのようでは、昨年と大きな違いがない。バリントンの穴を他が埋め、さらに黒田が数字を残すことで優勝はぐっと近づいてくる。

2015/02/05

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バリントンの抜けた穴は大きい

 昨季までの4年間で通算40勝をあげたバリントンが退団したことだ。
 たしかに、昨季のバリントンは23試合に投げ9勝8敗、防御率4.58と来日以降ワーストの成績だった。しかし、それでも131回2/3投げていたのだ。
 
 カープの今季の先発陣は、黒田、前田健太、大瀬良、野村までは決まりだろう。あとは新戦力のジョンソン、福井など先発経験者がしのぎを削る。
 
 黒田がひとりで130イニングあまりの穴を埋めることは可能だろうが、それでもバリントンの穴を埋めたに過ぎず、大きなプラスアルファは得られない。黒田が130イニングからどれだけ上積みできるか。新戦力や他の先発候補がバリントンの穴をいかに埋められるか。
 それによって数字の上で、黒田加入の効果が初めて表れると言える。
 
 また過去、メジャーから日本に復帰した投手で、復帰初年度に最も勝利をあげたのは伊良部秀輝(2003年・阪神)で13勝。イニング数では石井一久(2006年・ヤクルト)の177回2/3が最多だ。
 復帰1年目の黒田にも、伊良部や石井並みの成績をどうしても期待してしまう。
 
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 とはいえ、黒田も2月10日に40歳になる。
 過去、投手の主要タイトルで最年長は大野豊(広島)が42歳で獲得した最優秀防御率。40歳以上でのタイトルは、ほかに村田兆治(ロッテ・40歳で最優秀防御率)しかいない。年齢で判断するのはよくないが、ひとつの壁になることはたしかだ。
 
 数字で計れない黒田効果も含め、広島がどういったシーズンを送るか。
 開幕が今から楽しみだ。
 
 
(※)ゴロアウト/フライアウト比率(GO/AO )
セイバーメトリクスの指標のひとつで、ゴロアウト(GO)の総数をフライアウト(AO)の総数で割り、ゴロアウトとフライアウトの比率を調べる指標。同じ数の場合は1となり、これより数値が大きくなるほどゴロアウトの割合が高く、数値が小さくなって0に近付くほどフライアウトの割合が高い投手となる。今季のセ・リーグ平均は1.16。パ・リーグ平均は1.11。

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