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2・3軍のコーチが総勢17名、充実した環境で若鷹が羽ばたく――補強頼みでないホークスの強さ

補強ばかり目の行きがちなホークスだが、中村晃や柳田悠岐など生え抜きがしっかりと成長している。この育成力も見逃せない。若鷹がさらに伸びれば、ホークスはより強力なチームへと完成する。

2015/02/07

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大所帯のホークスB組

 連覇を狙うホークスが、今年も宮崎市で春季キャンプをスタート。初日からほとんどの投手がブルペンに入り、野手も特守、特打を行った。工藤公康監督は「みんな飛ばしてるな」と驚きの表情を見せていた。A組の選手が順調に調整を行う中、注目したいのはB組の選手たちだ。
 
 実績あるベテラン組もメンバーに含まれているが、レギュラーを脅かしてほしい若手選手たちが厚い壁の向こう側を目指し、キャンプで練習に明け暮れている。
 育成選手が23名いて、3軍制度を設けるホークスのB組は46名と大所帯だ。その分、2軍と3軍の首脳陣が17名もいるため、様々な練習メニューで指導が可能になる。
 
 今年から2軍監督に就任した水上善雄監督は「思っていた以上にみんな体を作ってきてくれたのでホッとしている」と、まずは笑顔で第1クールを過ごした。また、次のようなポイントを挙げてB組キャンプについて話してくれた。
 

目標を持って取り組んでほしい

 補強ばかり目の行きがちなホークスだが、中村晃や柳田悠岐など生え抜きがしっかりと成長している。
 
 また昨シーズン、ウエスタンリーグを制した。
 東浜巨、飯田優也はともに9勝を挙げ最多勝利投手に。山田大樹は.889で勝率第1位。打撃陣では牧原大成が首位打者&最多安打、塚田正義が最多打点&最高出塁率、猪本健太郎は最多本塁打と、タイトルを総なめにした。
 
 1軍を経験した選手も多く、このキャンプでの仕上がり次第ではさらなる活躍が期待されるだろう。一人ひとりが高い意識も持つことも必要とされる。
 
 現在、B組の若手では猪本や笠原、加治屋、新人の島袋が汗を流している。
 
「工藤監督も話すように、1年間ケガなく戦える体作りをしていくこと」。水上2軍監督は、これが春季キャンプ第1のテーマだと話す。また、「工藤監督が就任当時から言っていたように、目標を持って取り組んでほしい。2軍でプレーするためにプロ野球選手になったわけじゃないですからね。昨年の10月2日(最終戦でのリーグ優勝決定)のような場面でグラウンドにいられるようになってほしい。ファームで2、3年鍛えてから1軍へ行けばいいやなんて思ってほしくない。明確な目標を持って日々取り組むことが大切です。そして、社会人としても成長してくれることを期待しています」
 
 選手層の厚いホークスにとって、1軍昇格という壁を乗り越えるには何が必要なのだろうか?
 
「1軍の選手はどのような調整をしたらいいか、自分自身の体と調整方法をよくわかっています。でも、ファームの選手はそれをまだ知らない。そういったことを教えていくのが我々の仕事です。日本一になった選手層の厚いチームです。でも1軍で故障者が出たときにすぐに選手を送り出せるようにしなければいけない。すぐに対応できるよう指導していきたいと思います」
 
 育成選手にもチャンスがないわけではない。1軍へ昇格するためには、まず支配下登録を目指さなければならない。
 
「育成選手は1つ段階が多いですよね。だから支配下選手と同じ練習をしていてもダメ。量も質もこなさないと追い越せない。それを理解しながらやってもらいたいです。去年の飯田(優也)みたいに飛び抜けた良いものを持っていないと、支配下になって1軍では出場できません。これは2軍の選手が1軍に上がるためにも同じことが言えます」

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