パで低迷する2球団は雲泥の差。“二刀流・大谷の不在”に悩む日ハム、“青写真がない”ロッテ【小宮山悟の眼】
プロ野球が開幕して対戦が一回りした。セ・リーグは広島が一歩リードし、パ・リーグは、昨年Bクラスに沈んだチームが好調で順位が逆転している。昨季の日本一に輝いた北海道日本ハムファイターズは4勝16敗で最下位。昨季3位の千葉ロッテマリーンズも6勝13敗と苦戦している。今回はこの両チームの低迷について取り上げたいと思う。
2017/04/25
伸び悩みの選手をどう戦力にシフトするか
ところが、ロッテはキャリアを積み重ねているはずの、中村や伊志嶺翔大など、それ相応の選手になっていない選手が多く見られる。だから、いまの低迷は少し心配なところなのだ。
今のチーム状況を好転させる一番早い方法としては外国人の獲得になる。
しかし、当然ながらそれは容易ではない。次に獲ってきた外国人もパラデスと同じようなことが起きないとは言い切れない。そう考えると、いまは戦力になっていない選手をどう戦力に変えていけるかにシフトとするのが得策だろう。ファームで荒療治をして、いままで伸び悩んでいる選手を育てていくしかない。
ファームには大村巌打撃コーチがいる。彼はDeNAのファームコーチ時代に筒香嘉智を育てた経験がある。彼に任せてもいいのではないか。もしかすると、パラデスが生き返るかもしれない。
チームがどういう方向性で底上げを図っていくか。低迷が続くことがないよう、早く手を打ってほしいものだ。
小宮山悟(こみやま・さとる)
1965年、千葉県生まれ。早稲田大学を経て、89年ドラフト1位でロッテ・オリオンズ(現千葉ロッテマリーンズ)へ入団。精度の高い制球力を武器に1年目から先発ローテーション入りを果たすと、以降、千葉ロッテのエースとして活躍した。00年、横浜ベイスターズ(現横浜DeNAベイスターズ)へ移籍。02年はボビー・バレンタイン監督率いるニューヨーク・メッツでプレーした。04年に古巣・千葉ロッテへ復帰、09年に現役を引退した。現在は、野球解説者、野球評論家、Jリーグの理事も務める。