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阪神の強さは偶然ではない。猛虎優勝に導くため、藤浪よ「ちびるな」【小宮山悟の眼】

阪神タイガースが好調だ。新助っ人外国人たちが故障で出遅れるなどはじめは不安もあったが、現在は昨季育てた若手選手たちが育ち、機能している。だが優勝するためには、藤浪晋太郎投手が自信をつけてガンガン攻める投球が必要不可欠だと小宮山悟氏は考えている。

2017/05/10

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阪神の若い選手が機能

 GWは各地で熱戦が繰り広げられていた。セ・リーグでは阪神が広島に9点差をひっくり返すなど、信じられないようなゲームを見せてくれた。阪神は現在、首位を走っているが、果たしてその強さは本物なのだろうか。
 
 シーズン前、私はセ・リーグの順位予想をある程度立てていた。広島が優勝、阪神と巨人がAクラス、横浜、ヤクルト、中日という順番だ。予想を立てる際の基準にしているのは、春季キャンプを回って、それぞれの戦力を比較して決めている。広島を優勝予想とした理由は日南キャンプに行ったときに、チームのただならぬ雰囲気を感じたからだ。
 
 昨季、リーグ優勝したという緩みがなく、むしろ「リーグ優勝はしたが、日本シリーズで負けた」という悔しさがグラウンドじゅうに充満していて、これは連覇できると思えた。同じ宮崎県では巨人のキャンプも視察したが、ものすごく暗い雰囲気だった。巨人も戦力は整っているが、この雰囲気では優勝に推せない、という印象だった。FAで獲得した選手がケガや不調などで、上手く回っていないのが現状だ。
 
 おそらく、シーズンは広島がこのまま上位をリードしていくだろう。それに対して、巨人と阪神がいかに食らいつけるかどうかであるとみている。
 
 その中で現在、阪神が首位にたっている。
 
 それほど驚きではないが、私がAクラスに予想したのは理由がある。まず、ピッチングスタッフが良い。計算できる選手が揃っているので、上位に食い込むためには、投手陣の頑張りに加えて、打線がどのくらい機能するかが課題だった。
 
 新外国人が故障で出遅れたが、鳥谷を三塁手で起用して、首脳陣の期待に応えている。さらには、意外なところでルーキーの糸原が奮闘し、昨季、「超変革」をテーマにして育ててきた若い選手がしっかり機能している。

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