ベイスターズ南場新オーナー就任に思う 野球愛に溢れる球団経営を期待【小宮山悟の眼】
今年1月、横浜DeNAベイスターズの新オーナーに、南場智子氏が就任した。小宮山悟氏もかつてベイスターズに所属したことがあるだけに今後、オーナーとして、どのような球団を目指していくのか、大変注目している。
2015/02/11
南場新オーナーへの期待
今年1月、横浜DeNAベイスターズの新オーナーに、南場智子氏が就任した。日本プロ野球史上初の女性オーナー誕生。メディアは史上初の女性オーナー、その一点で盛り上がっている。
しかし私は、そもそもどんなタイプのオーナーなのか、が気になっている。
もちろんDeNAを創業した大変実績のある優秀な経営者であることは理解しているし、経済界で高く評価されているとも聞いている。
そんな私が、外野から新オーナーに言及するのは少々的外れだと百も承知している。
これはかつてベイスターズに在籍した、一OBのお節介だと思って聞いていただきたい。
前任の春田真氏は米国出張が多く、本業のみならず球団オーナー業務もあわせて、激務であったという。さまざまな事情から総合的に判断され、オーナー交代につながったのだろうと推測する。そして、新オーナーに創業者の南場氏が就任された。
これまで南場氏は、キャンプに足を運んで選手らを激励されたり、公式戦も仕事の合間を縫って球場で観戦されているという報道も目にした。
私は今後、新オーナーにも、これからの横浜DeNAベイスターズに対してだけでなく、日本球界に対して、さまざまな形でご自身の“野球愛”を積極的に発信していただきたいと願っている。
元プロ野球選手として感じることは、プロ野球の球団オーナーには、やはり野球が好きで好きでたまらない人物に務めてもらいたい。もちろん安定的な経営を行う上で、ふさわしい能力のある人物が必要だ。しかし、理想を言えばその根底には、やはり“野球愛”があってほしい。
それがもし伝わらなければ……選手、スタッフ、ファンにとって、こんなに不幸なことはない。
私の関心は、ただ一点。“野球愛”だ。