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能見か藤浪か 過去10年から紐解く、阪神の開幕投手は誰?

野球談議は、決して監督の采配や選手のプレー、記録だけにとどまらない。こんな角度で野球を見ても面白いのではないだろうか。今回はタイガースの開幕投手についてだ。

2015/02/13

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前年の成績いかんにかかわらず、「今年のエース」を開幕戦に起用する傾向?

 2005年~2006年は井川慶、下柳剛の両左腕が拮抗した成績を上げていたが、生え抜きの井川が開幕投手を務めた。
 井川がMLBのヤンキースに移籍した2007年は、前年井川に次ぐ勝ち星を上げていた下柳が開幕投手。ここまでは順当だと言えよう。
 
 しかし3年連続で開幕戦で敗れていたこともあってか、2008年、当時の岡田彰布監督は前年、故障でわずか2勝の安藤優也に開幕のマウンドを任せた。安藤は7安打を打たれながら5回を2失点で切り抜け勝利投手。余勢をかってそのシーズンは13勝9敗と完全復調を遂げた。
 
 2009年は真弓明信監督に代わったが、以後の2年間も安藤優也が開幕投手。この間、安藤の成績は下落したものの、開幕戦は3連勝を飾った。
 
 2011年、安藤が故障で二軍スタートになると、前年故障でシーズンの大半を棒に振りながらも9月に復活して月間MVPを取った能見篤史を開幕投手に初抜擢。能見は7回途中まで3失点で勝利投手。2012年も、前年勝ち頭だった能見が引き続き開幕投手を務めた。
 2013年は、WBCに能見篤史が参戦していたため、メッセンジャーが開幕投手に。外国人の開幕投手は1987年のマット・キーオ以来であり、例外的な起用と考えてよいだろう。2014年は再び能見が開幕のマウンドに上がった。
 
 阪神タイガースは前年の成績いかんにかかわらず、「今年のエース」を開幕戦に起用する傾向にあるように思える。
 
 その点で行けば、今年の開幕投手は勝ち頭(13勝9敗3.20)のメッセンジャーではなく、能見篤史(9勝13敗3.99)ではないだろうか。
 また今季で契約が切れる和田豊監督が「世代交代」を推し進めるとすれば、藤浪晋太郎(11勝8敗3.53)の線もある。
 阪神は歴代、左腕の開幕投手を多く起用してきた。その点を考慮すれば、岩田稔(9勝8敗2.54)の可能性もあるかもしれない。
 
本命 能見篤史
対抗 藤浪晋太郎
穴  岩田稔

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