三塁打王・西川遥輝、現在「打率5割超え」 2015年、プロ野球の主役になれるか?
昨年、ファイターズでレギュラーの座をつかみ、両リーグ最多の三塁打を放った西川。今季は打率の改善が求められるが、春先から打ちまくっている。
2015/02/18
脆さが見えた2014年
プロ5年目を迎えた西川遥輝が、春先から絶好調だ。紅白戦、練習試合7試合に出場し、5割のハイアベレージでヒットを打ち続けているのだ。
紅白戦や練習試合は、公式戦とはもちろん違う。
だが今季の西川には、北海道の若きスターから日本球界を代表するスターへ、大きく飛躍する予感が漂っている。
智弁和歌山から北海道日本ハムファイターズに入団した西川は2年目から公式戦に出るようになり、4年目の昨季、ついにレギュラーに定着した。143試合に出場し、盗塁王のタイトルを獲得した。
盗塁王だけではない。彼は昨季、もうひとつの勲章を手にした。13本と両リーグ最多の三塁打を記録。ちなみに2位はDeNAベイスターズ、梶谷隆幸の9本である。
三塁打はある意味、ホームランを放つより難しい。
2年前の冬、西川はこう語っていた。
「お客さんが沸く三塁打を(前年の1本から)増やしたいんです。そのためには強い打球で外野の間を抜かなきゃいけない。そういう打球の質にこだわって練習しています」
瞬時に加速する驚異の脚と外野を切り裂く鋭い打球。西川は1年後、三塁打王になっていた。
もっとも、昨季はすべてが順調だったわけではない。打率.265、リーグ3位の139三振と脆さを見せた。強い打球を意識したせいか、タイミングを崩される場面が目立った。
だが5年目の今季、脆さは過去のものになるかもしれない。
トレードマークの一本足打法に、彼は工夫を加えた。従来は一度大きく上げた右足をそのまま下ろしていたが、今季は大きく上げた右足をもう一度グッと上げてから着地させる「二段モーション」を導入した。