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画期的な稲葉篤紀氏のSCO就任――ファイターズが提示する、プロ野球団の新しい未来像

稲葉篤紀氏が1月に、スポーツ・コミュニティ・オフィサー(SCO)として古巣の北海道日本ハムファイターズと契約した。稲葉SCOの誕生は、さまざまな視点から画期的だ。

2015/02/19

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稲葉氏のマネジメントも球団が担当

 もう一つの、そして最大の注目ポイントは、そんな稲葉氏のマネジメントを全面的にファイターズが担当する点だ。稲葉氏が『報道ステーション』(テレビ朝日)で、スポーツコーナーのキャスターに就任したことは多くのファンの知るところだが、試合解説などを含め、そういったメディアへの露出のすべてを球団が仕切ることになる。
 
 実はこの試みは画期的なことだ。
 稲葉氏をマネジメントすることで、球団のマネジメント部署がノウハウを積み、完璧なシステムができあがれば、たとえば、将来的に中田翔や大谷翔平が海外FAやポスティングシステムでMLB移籍した後も、彼らのマネジメントをサポートできる体制が整うことになる。
 その時、MLBの代理人と提携したり、エージェント資格を持つ人物を雇用すれば、野球を含めたすべての活動・生活を管理サポートすることも可能だ。球団側のメリットとしては、渡米後も関係を築くことで、日本球界に復帰する場合や、現役引退後も、自チームと契約してもらいやすい、と考えられる。
 
 もちろん、選手側にも選択権があり、海を渡ってまで日本の球団に縛られたくないと思うプレーヤーはいるかもしれない。だが、海外志向の強い選手にとって、もし、その分、早い時期にポスティングの申請を検討してもらえるとしたら、それほど悪い話でもないだろう。
 
 ファイターズが提示するプロ野球団の新しい未来像。活動の意義・内容は、その成否にかかわらず、注目に値する。

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