楽天は首位を守れるのか? 鍵握る「左偏重打線」と「魔の日程」【パ後半展望】
マイナビオールスターゲーム2017も終わり、いよいよペナントレースは後半戦に突入する。セ・リーグは広島カープが2位に8ゲーム差をつけて独走態勢。パ・リーグは東北楽天ゴールデンイーグルスと福岡ソフトバンクホークスが2強を形成、埼玉西武ライオンズ、オリックス・バファローズが追う展開だ。ここからどうペナントは変化していくのか。今回はパ・リーグ後半戦を展望する。
2017/07/16
楽天は7週連続の6連戦、過酷日程の先発起用が鍵
そして、もう一つ、楽天にとって鍵となりそうなのが日程だ。
前半戦の楽天は6連戦が少なかった。そのため1週間に6人の先発投手を用意する必要がなかった。エースの則本昂大、美馬学、岸孝之で3勝、中継ぎの豊富さで1週間の戦いを優位に持っていくことができた。
しかし、オールスターブレイク後は過酷な日程が待ち受ける。
7週連続で6連戦を強いられる日程だ。他チームは、ソフトバンクとロッテの6連戦はいずれも3度、日本ハムとオリックスは1度だけ。6度ある西武と、楽天が苦しい戦いになるのは間違いない。
この日程をどう乗り越えるか。まずは先発だ。3本柱と6勝を挙げている辛島航のあとを継ぐ先発投手を誰にするのか。塩見貴洋、安樂智大、釜田佳直、森雄大などを前半戦に競わせてきたが、どういう目論見が梨田監督にあるか気になるところだ。
一方、他球団は首位・楽天をどう引きずり降ろすのか。
先述のように左腕投手をいかに楽天戦に用意するかだ。ソフトバンクにはファームに大隣憲司、山田大樹が控えているが、彼らが戦力になるか。あるいは、先発は現状の基本線を変えずに、勝負所で左腕を投入するという戦いに持っていくかだろう。
西武は菊池の出来次第ということになるだろう。彼にとって「対ソフトバンク」というのも一つの課題になる。エースの存在感をソフトバンク戦でも示すようになれば、チームは大きく前進できるはずだ。
4位・オリックスは投手陣が豊富にそろっている。金子、ディクソン、山岡泰輔が安定している。復活が待たれる西勇輝、投球内容は悪くない松葉貴大がいて、山崎福は魔球を携えてきた。
後半戦は17日に火ぶたが切られる。楽天は日本ハム、オリックスとの6連戦が待ち受ける。ソフトバンクは西武と3連戦、1日空けてロッテとの3連戦。西武はソフトバンクの後、日本ハムというスタートだ。オリックスはロッテと2連戦のあと、2日空いて楽天とぶつかる。
楽天はこのまま首位を突っ走るのか。策士・梨田監督に他球団がどう太刀打ちするかに注目だ。