日ハムでプレーした助っ人と成績が酷似? 楽天・サンチェスの活躍予想
今季の楽天のカギをにぎる男、ギャビー・サンチェス。パワーと安定感を兼ね備えたメジャーリーガーは長打力不足のチームを救えるだろうか。またペーニャの入団によって、競争が激しくなる。
2015/02/23
サンチェスは左投手キラー?
オープン戦が開幕し各球団の新戦力も続々とデビューを果たしている。
今年加入した新外国人の中で、楽天の新4番候補ギャビー・サンチェスは注目したい選手の一人だ。
メジャー通算61発のスラッガーは実力派が揃った今年の新助っ人の中でも実績はトップレベル。AJ、ユーキリスとこれまでMLBのスターを獲得してきた楽天だけになおさら気になるところだ。メジャーでの成績からその活躍を考えてみたい。
サンチェスは2005年にドラフト4順目でフロリダ・マーリンズ(現在のマイアミ・マーリンズ)に入団。2008年9月にメジャーデビュー。2010年には151試合に出場し打率.273、19本塁打に加えて新人最多の85打点と37二塁打を記録。新人王投票でも4位に入った。翌年も19本塁打,78打点に加え自身初のオールスターにも選ばれるなど活躍したものの、それ以降は伸び悩み、12年の途中にはパイレーツにトレードされた。ここ3年間は代打での出場も多くなり、本塁打も3年連続の7本にとどまっている。
大砲として中軸に座ることが期待されるサンチェスだが、タイプ的にはホームランを量産するパワーヒッターというよりもラインドライブで外野の間を抜く二塁打量産型に近い。メジャーで放った508安打のうち二塁打は126本と約1/4を占めており、1打数につき0.063本のペースは昨年の二塁打数でセリーグ1位の山田哲人やパリーグ2位の栗山巧に近い。
肝心の本塁打も、年間にすると15本前後のペースで打っている。メジャー時代、左中間が深く、右打者にかなり不利なPNCパークを本拠地にこうした数字を残してきたことを考えれば長打に関してはある程度の数字が期待できる。
サンチェスの成功のカギを握りそうなのが右投手への対応だ。対左投手は通算で打率.291/OPS.863と打ち込んでいるのに対し右投手に対しては.238/.691と著しく数字が落ちる。近年は左打者と組んでプラトーン起用されることも多かったが、外国人枠のあるNPB、特に助っ人3人が右打者の楽天ではプラトーン起用は考えづらい。