日ハムでプレーした助っ人と成績が酷似? 楽天・サンチェスの活躍予想
今季の楽天のカギをにぎる男、ギャビー・サンチェス。パワーと安定感を兼ね備えたメジャーリーガーは長打力不足のチームを救えるだろうか。またペーニャの入団によって、競争が激しくなる。
2015/02/23
サンチェスと似た選手が日本球界で残した成績
右投手への対応に課題は残る一方、その他の部分でサンチェスは、非常に安定した打撃を見せている。選球眼には定評があり、データ上でも四球での出塁が多いわりに三振率(16.2%)は低い。コンタクト率83.6%と一打席当たりの投球数3.89もそれぞれ平均以上。打球傾向は基本的にはプルヒッターのためレフト方向への長打が多いが、過去3年間の長打のうち約1/3はライトからセンター方向への打球になっており(本塁打21本中6本、二塁打52本中15本)、逆方向へ打球を運ぶ技術も持ち合わせている。選球眼に不安のある新加入のウィーラー、穴の多いペーニャと比べると安定感ではサンチェスに分がある。
守備ではメジャー時代、主に一塁とDHで起用されており一塁手としては平均以上の守備能力の持ち主。メジャーではサード、マイナー時代はキャッチャーを数試合守ったこともあるが日本で見られる可能性は低い。
これまではウィーラーとともに一塁とDHを分け合う予定だったが、ペーニャの加入で状況は一変。よほどのことがない限り開幕はDHに日本での実績があるペーニャ、一塁にサンチェスの形だろう。昨年は12球団最下位の78本塁打と長打力不足に喘いだ楽天。今年も日本人に一発を期待できる選手はおらず、サンチェスとペーニャの活躍がチームの浮沈を左右すると言っても過言ではない。
最後に少し変わった手段でサンチェスの成績を予測してみたい。米大手データサイト『Baseball Reference』には、ある選手の成績と似た成績を残した選手を過去の全ての選手から探し出すシステムがある。このシステムでサンチェスと最も近い成績を残したとされているのがパット・パットナムだ。並べてみると驚くほど似ている。
サンチェス 700試合 2271打席 508安打 61本塁打 266打点 .254
パットナム 677試合 2174打席 508安打 63本塁打 255打点 .255
パットナム、実は86~87年に日本ハムでプレーしており、打席の左右こそ違うがポジションもサンチェスと同じ一塁手、来日時の年齢も1歳違うだけ、全盛期の年齢も同じと打撃成績以外も酷似しているのだ。
そんなパットナムの来日1年目の成績は、128試合で打率.286、25本塁打、78打点でOPS.833。楽天首脳陣からしてもこの程度の成績は残してほしいところだろう。日本での成績までそっくりになるか。そういった意味でも注目したい。
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