黒田復帰も変わらぬ、マエケンの「エースの責任」
黒田博樹が復帰し、カープの先発陣はより厚みを増した。そんな中で緒方新監督は早々に前田健太を開幕投手へ指名した。大投手が復帰しても変わらぬ、エース・前田健太。その責任は自身が一番よく理解している。
2015/02/28
新球・スプリットはひとまず封印
昨年は、より三振を奪えるようにと新球・スプリットに取り組んだが、今年はひとまず封印である。
「去年はやってみましたが、フォーム的にもスプリットを落とそうというフォームになってしまって、そこが良くありませんでした。今は投げない方向で、余裕ができたら投げようかと思います」
今年は、再びストレートにこだわる。
球の質を、直球で空振りやファールを取れるまでに高めたいのだ。
「ストレートが一番難しいですね。速い球を投げるのはすごく難しいことなので、体の力もいるし、こうしたら良くなるというイメージは頭にありますが、簡単にその通りにはならない。そこを求めていきたいと思います」
前田健太、野村祐輔、大瀬良大地、カープの先発投手陣は若い。それだけに、さらなる進化が期待できる。そこに、黒田博樹という最高のお手本がやってきた。
大瀬良は正直な気持ちを口にする。
「黒田さんが復帰されて、先発ローテの枠が1つなくなるとは思います。競争は厳しくなります。でも、それ以上に、黒田さんから学べることが大きいし、吸収していきたいです」
沖縄キャンプのブルペンに「背番号15」が入った。視線を注ぐのは、全国の報道陣や熱狂のファンだけではない。その一挙手一投足を後輩投手たちも静かに見つめていた。
黒田博樹のカープ復帰の効果は計り知れない。想定される10~15勝がチームにもたらされるだけではない。40歳のシーズンを戦う大投手から若き投手陣が学ぶことは少なくないだろう。
その若き投手陣の先頭に前田健太が立つ。黒田の存在、若手の成長、何より、「開幕投手」の栄誉を意気に感じ、背番号18が新たな境地に挑む。
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