巨人、最強三本柱擁しなぜ借金5? あの頃の松井、由伸のように…待たれる新世代の長距離砲【死亡遊戯コラム】
少しずつ調子を取り戻し、3位・横浜DeNAベイスターズとのゲーム差を5まで縮めた読売ジャイアンツ。Aクラス入りが少しずつ見え始めてはいるが、今の巨人には若きホームランバッターの出現が必要だ。
2017/07/21
球界を代表する長距離砲を並べていた以前の巨人打線
長打力不足。頼れる4番打者の不在。
2017年の…、いや近年の巨人を悩ますワードである。20日現在でチーム本塁打53、288得点はともにリーグ4位。チーム打率.245は同5位。本塁打の出やすい東京ドームで一発のある打者を並べるイメージも今は昔といった雰囲気だ。
菅野智之9勝4敗 防御率2.20、田口麗斗8勝2敗 防御率2.09、マイルズ・マイコラス8勝4敗 防御率2.63と球界屈指の先発三本柱を擁しながら、借金5でリーグ4位に沈んでいる原因の一つが迫力不足の打線にあるのは間違いないだろう。
個人打撃成績を見ても、なんと本塁打ランキング上位10名に巨人からは1人もランクインしていない。
11位に阿部慎之助10本、12位タイに坂本勇人、ケーシー・マギー、長野久義が9本で並んでいる状況だ。
ちなみに昨季は村田修一25本、ギャレット・ジョーンズ24本、坂本23本、阿部12本、ルイス・クルーズと長野が11本。
今季、マギーを獲得したことにより、ポジションの被る村田(今季5本)と外国人枠の関係でギャレット(今季1軍出場なし)が起用できなかったのは長打力という面では痛手だった。
振り返ると、巨人は常に打線の中心には球界を代表するクラスのホームランバッターを置くイメージが強かった。
2001年
高橋由伸 打率.302 27本塁打 85打点 OPS.863
松井秀喜 打率.333 36本塁打 104打点 OPS.1.081
清原和博 打率.298 29本塁打 121打点 OPS.942
2008年
小笠原道大 打率.310 36本塁打 96打点 OPS.954
ラミレス 打率.319 45本塁打 125打点 OPS.990
阿部慎之助 打率.271 24本塁打 67打点 OPS.852
2013年
村田修一 打率.316 25本塁打 87打点 OPS.896
阿部慎之助 打率.296 32本塁打 91打点 OPS.991
ロペス 打率.303 18本塁打 55打点 OPS.836
各年代に名だたる長距離砲がいたことが分かる。ビッグクラブ特有の松井、由伸、阿部といった「生え抜き組」と清原、小笠原、ラミレス、村田といった「補強組」がバランスよく共存するイメージだ。