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戦力には影響皆無も…山口俊の暴力事件で再び問われる巨人のコンプライアンス問題

読売ジャイアンツにまたしても事件が起こった。今年、横浜DeNAベイスターズから移籍してきた山口俊投手が、飲酒による暴力トラブルを起こした疑惑が浮上している。事件発覚後は古巣在籍時から酒癖が悪いことで有名だったことが報じられている。巨人サイドがそのことを把握していたのかも気になるところだが、かつての「球界の盟主」が試合以外のことで大ニュースにならないよう、しっかりと球団運営をしてほしい。

2017/07/25

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山口俊が離脱してもチーム戦力には何の影響もない

 一度や二度ならず、またしても繰り返してしまったのだから熱心に応援してくれているG党や、球界全体のイメージ低下のとばっちりを受けてしまいそうな他の11球団としては「本気でコンプライアンス問題に取り組んでいたのか」と怒鳴りたくなるような心境に違いない。
 
 一番どうしようもないのは、誰よりも山口俊本人だ。しかしながら、やはり巨人の現場責任者とフロント幹部にも所属選手の不祥事である以上、監督責任が問われてくる。
 
 実を言えば、山口俊の酒癖の悪さは古巣・横浜DeNAべイスターズの関係者の間では知られた話だった。結果論かもしれないが、そうしたマイナス材料を巨人側は事前の身辺調査をロクにしなかったことから情報収集が出来ておらず、そのまま獲得に動いてしまったのではないかと疑念を向けられても仕方がない。
 
 だが、何はともあれ救いなのは山口俊が離脱してもチームは戦力的にまったくと言っていいほどビクともしていない点だ。前カードのDeNA3連戦(横浜)こそ1勝1敗1分で5カード連続勝ち越しを逃したが、負け越さなかったと考えればあくまでも最低ラインながらプラスにとらえることが出来るかもしれない。
 
 巨人の選手たちが「山口俊騒動」に振り回されることを嫌い、懸命になって結果を出そうとグラウンドのプレーに集中し、一致団結している。何とも皮肉だが、一連の問題によって選手たちは尻に火をつけられ、チーム全体としても逆に今まで以上の力を発揮できるような態勢が整えられつつあるようだ。自分たちも同じように見られてしまったら、かなわない――。選手たちには、個々にそういう思いがあるのだろう。
 
 もういい加減、グラウンド上の戦いにスポットライトが当てられるような球団運営を遂行してほしい。かつて「球界の盟主」と言われた巨人には切にそう願っている。

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