日米で異なる球宴の価値の重み。楽天・茂木の出場停止ルールはアンフェア【小宮山悟の眼】
MLBのオールスター(日本時間7月12日、マイアミ)を現地で取材した。本場のオールスターは日本とはまた趣が違って感動することも多く、今回はそんな日米のオールスターの違いについて話したい。
2017/07/26
メディア対応も選手の仕事
オールスター前に行われる記者会見(Media Availability)は見事だった。
日本では実施されないのでなじみが薄いが、MLBでは出場全選手が並んでインタビューを受ける時間を設けている。選手によって人だかりができる・できないの差はあるが、自分の前にメディアがいなくても、選手はきっちりと待っている。あの空気感はすごかった
MLBでは、選手が取材に対応することも仕事だとチームで教育されている。メディアにどう対応するべきか、インタビューをしている人物はもちろん、話している相手の向こう側に誰がいるかということをきちんと教育している。
チームを代表してオールスターに出場しているという自覚があるから、選手たちは責任をもってコメントしているのだ。自分がオールスタープレイヤーだという意識が確実に芽生えているので、初出場の若手だろうと振る舞いをきっちりしている。その姿勢は立派だった。
ダルビッシュに関しても、今年は早い時期からトレード話が出始めているが、それをさらりと受け流していた。日本のメディアばかりだったが、本人からアメリカのメディアに質問を促すなど、大人の対応をしていた。
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