戦力充実のオリックス、安達のショート固定で内野はどうなる?【小宮山悟の眼】
2月1日、プロ野球のキャンプインにあわせて、久米島以外の11球団のキャンプ地を訪れた小宮山氏。前回に続き、今回はパリーグからキャンプで印象に残ったチームを1チームあげてみた。
2015/03/01
ベースボールチャンネル編集部
素晴らしい練習施設
キャンプ視察を終えて、パリーグの中で目を引いたチームといえばオリックスの名が上がるだろう。
今年からキャンプ地を宮崎市内に移転させたが、その新しい練習施設がとにかく素晴らしい。
実はメインスタジアムの清武球場は、数年前まで社会人野球のセガサミーが春季キャンプに使用していた。3年ほど前に訪れたことがある。失礼ながら当時は山間部に野球場があるという印象だった。
ところが、今年のキャンプで訪れた際には、その風景が一般。ブルペンや室内練習場、サブグラウンドが新設されており、立派な総合練習場に様変わりしていた。
昨年までの宮古島からキャンプ地が変更になったが、この新しい施設は、選手のモチベーションを刺激するだろう。自然と「やってやるぞ」という気持ちになるはずだ。それほど素晴らしい環境だった。
大規模な補強で、戦力面も充実
昨年、レギュラーシーズン最終戦で優勝を逃したチームは、オフに大型補強を敢行した。米国帰りの中島裕之と、日本ハムからFA宣言した小谷野栄一を獲得。バリントン(元広島)、ブランコ(元横浜)の2人の外国人選手も加わった。新しい練習施設の充実度とあわせて、今季にかける球団の意気込みは十分、選手に伝わっているだろう。
セリーグの広島のキャンプでも感じたことだが、選手たちに自信がみなぎっている点は心強い。もちろん、チーム力を比較する場合、選手個々の能力を中心とした元来のチームポテンシャルがその基軸となる。しかし、私の経験を踏まえて言わせてもらえば、選手たちのやる気……つまりチームの雰囲気は、ファンの方々が想像する以上に、チーム成績を左右するファクターになるものなのだ。
2月1日のキャンプ初日に、全員がユニフォーム姿で集合した時、新人選手を含め顔ぶれの変わったチームメイトたちを見て「今年は行けるぞ!」と思えるか、それとも「これはきついな」と感じてしまうか。「よーい、ドン!」でスタートを切る時点で、そのどちらのムードに振れるかは、レギュラーシーズンを迎えるチームを戦う集団と捉える上で、非常に大きな影響を持つのだ。