クロマティ「日本に受け入れられた日」。頭部死球翌日の満塁弾で王監督と歓喜の抱擁
在日米国大使館主催のイベント「日米の野球史-パイオニア達に聞く異文化体験から得た教訓-」が26日、同大使館で開かれた。元読売ジャイアンツのウォーレン・クロマティ氏と日本人初のメジャーリーガーの村上雅則氏が登壇し、クロマティ氏は巨人時代の伝説の本塁打について語った。
2017/08/01
劇的! 代打で満塁本塁打
神宮は大好きな球場と語るクロマティ。その日の巨人は序盤では負けていたが、徐々に追い上げ、「チャンスがあるかも」と思うようになったという。
そして、舞台は6回表で満塁。王監督に準備万端のサインを送った。クロマティが走ってベンチから出るとファンは大興奮で、球場が沸いた。
相手投手は尾花高夫氏。「尾花さん大好き」と得意だったことを明かし、「尾花さん、ノー元気ね。私を見て、明らかに元気が無くなっていました」と当時を振り返った。
代打として出場したクロマティは、真ん中に来た球を思い切り叩き、打球はバックスクリーン左側へ一直線。代打満塁本塁打を放った。
ダイヤモンドを回り、本塁をしっかりと踏んだ。王監督と抱き合って喜びをかみしめた。ふとチームメイトを見ると4人ほどの選手が涙を流していた。その光景が衝撃で、通訳に理由を尋ねると「あなたが今やったことは信じられないことです」と言われたという。
「この日が、私がチームメイト、日本、日本のファンに受け入れてもらった」と語ったクロマティ。「本当にとてもとても大きな夜でした」と思い出をかみしめた。
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