内海は終わったのか? “強い巨人のエース”に期待したい前例のない野球人生【死亡遊戯コラム】
読売ジャイアンツの内海哲也投手は17日、東京ヤクルトスワローズ戦に先発するも2回途中4失点でKOされ、6敗目を喫した。プロ14年目の左腕にとって、今季最短での降板となった。
2017/08/18
強い巨人の大黒柱だった内海
プロ野球選手は厳しい職業だ。
最近の内海哲也を見ているとそう痛感する。過去にどれだけ実績を残そうが、今シーズン結果が出ないとこれまで活躍を報じていたマスコミから叩かれ、拍手を送ってくれたファンからはブーイングを浴びてしまう。「過去」じゃなく「今」がすべてだ。
一般企業で35歳といったら働き盛り。それなりの経験を積み、社会人になりたての20代の恐ろしく無力で金欠だった頃も過ぎ去り、ある意味人生の全盛期とも言えるだろう。
だが、若い頃から活躍していたプロ野球選手はキャリアの岐路に立つ年齢でもある。
ここ10年の巨人は阿部慎之助と内海哲也のチームだった。
暗黒期と呼ばれた04年の堀内政権時にデビューし、時に原監督からしった激励を受けつつ、一歩ずつ着実に階段を登った背番号26。ジャイアンツ球場での丁寧なファンサービス、同僚への気遣いの素晴らしさは誰もが知るところだ。
11年に18勝、12年に15勝と2年連続の最多勝獲得。そして防御率1点台とエースの座を確固たるものにすると、セ・パ交流戦と日本ハムと対戦した日本シリーズで立て続けにMVP受賞。当時30歳、まさに内海は強い巨人の大黒柱としてチームをけん引した。
それが14年7勝、15年はわずか2勝、昨季は9勝と持ち直したかに思えたが、今季は11試合に先発して2勝6敗、防御率5.74。全盛期より半減したとは言え推定年俸2億円の投手としてはあまりに寂しい数字が並んでいる。
17日のヤクルト戦(神宮)でも2回途中4失点で早々にKO。もはや三本柱に次ぐ先発4番手どころかローテの谷間すら務まっていないのが現状だ。