内海は終わったのか? “強い巨人のエース”に期待したい前例のない野球人生【死亡遊戯コラム】
読売ジャイアンツの内海哲也投手は17日、東京ヤクルトスワローズ戦に先発するも2回途中4失点でKOされ、6敗目を喫した。プロ14年目の左腕にとって、今季最短での降板となった。
2017/08/18
野手とは対照、世代交代進む巨人の投手陣
この数年でチーム状況も大きく変わった。世代交代が進まない野手陣とは対照的に投手陣では27歳の菅野智之という絶対的エースが定着し、内海の13歳下で95年生まれの田口麗斗がすでに2年連続2桁勝利を挙げて若き左のエースとして台頭。気が付けば、内海もプロ14年目の生え抜き投手最年長だ。
過去にも斎藤雅樹や槙原寛己が35歳前後で急激に成績を落とし、晩年はリリーフ起用も増え引退していった。
ある巨人OBと話した際に「勤続疲労の山口鉄也の代わりに、あの重圧の中で投げられる左のリリーフは内海だと思う」という意見を聞いたことがあるが、果たして今後どのような起用法になるのだろうか?
一昔前の球界はエースはエースでいられなくなったら現役引退が既定路線だった。だが近年は本人が納得いくまで続けることが許される。例えば三浦大輔(DeNA)は40代になっても年間15試合ほど先発してチームの精神的支柱に。西口文也(西武)は12年に5勝を挙げたあと13年から3シーズンに渡り未勝利でも現役生活にこだわった。
横浜に三浦が、西武に西口がいたように、巨人には長い時間をファンとワリカンしてきた内海がいる。
ヤクルトの石川雅規や阪神の能見篤史にしても、そういう選手はチームの宝だ。宝だからこそ、昨夜のように滅多打ちを食らう背番号26の不様な姿は見るに堪えない。
ちなみに三浦大輔は35歳の09年に11勝を挙げるも、翌10年は3勝8敗、防御率7.23と成績を落とし、幾度となく「もう終わった」と囁かれたが、30代後半の翌年から計34勝を積み上げた。