巨人・山口俊問題が再燃。選手会の抗議によって露呈した本人の狡猾さ
巨人・山口俊投手が傷害と器物損壊の疑いで書類送検(後に起訴猶予)され、球団は総額1億円を超える罰金と減俸、今季終了まで出場停止の処分を科した。世間からは「甘い」などの批判が上がったものの、いったん事態は収束したかに見えた。しかし、ここにきて労組日本プロ野球選手会が巨人に抗議、処分の再検討を求めたという。
2017/08/29
選手会が巨人に抗議、「処分が重すぎる」
いくら何でも横暴過ぎやしないか。労組日本プロ野球選手会は28日、傷害と器物損壊の疑いで書類送検(後に起訴猶予)された巨人の山口俊投手が総額1億円を超える罰金と減俸、今季終了までの出場停止処分などが重過ぎるとして巨人に抗議し、処分の再検討を求めたと発表。熊崎勝彦コミッショナーと日本野球機構(NPB)の実行委員会に対しても適切な調査や裁定を要求した。
選手会によると、巨人は山口俊に解雇をちらつかせて結んでいる複数年契約の見直しを迫り、数億円の金銭的なペナルティーを科して同意させたという。
これを受けて読売巨人軍広報部は「山口俊投手に対する処分は妥当と考えています」とのコメントを出し、熊崎コミッショナーも「意見が出たことは真摯(しんし)に受け止める。実行委員会にも報告する」と話したのは、すでに各メディアでも報じられていた通りだ。
山口俊は7月11日未明、酒に酔った状態で東京都内の病院を夜間診療で訪れ、器物損壊や警備員に全治2週間のけがをさせたことなどで書類送検されていた。これは普通に考えても許されるべきことではない。
しかしながら選手会は今回の一件が逮捕事案でなかったことや、すでに被害者側と示談が成立していることなどを踏まえた上で過去の前例からみても処分が重過ぎるとしている。
果たして、そうだろうか。確かに過去、さまざまな形で警察沙汰になった選手はいたが、その中でも山口俊は「重罪」であると言える。何より彼が悪質なのは事件発生から1週間近くも球団に報告せず、何食わぬ顔で次回先発マウンドに立とうとしていた点だ。
これだけ悪質なことを犯していながらも大ウソを貫いてプレーを続けようとしたのだから球団にはもちろんのこと、これはファンに対する重大な裏切り行為にもつながる。
ネット上を見ても一目瞭然のように、ファンだって激怒している。そんな隠蔽工作を働いた人物について「逮捕されず示談も成立しているのだし、こんな重い処分はおかしい」という指摘は疑問符を投げかけざるを得ない。
すでに多くのネットユーザーが「解雇が妥当」と書き込んでいるように、処分が重いどころか逆に「大甘」と評されているのが現状だ。