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若いチームの羅針盤に ファイターズが田中賢介を呼び戻した理由

稲葉、金子が引退し、小谷野、大引が移籍。ファイターズは一段と若いチームになった。そんなチームの新たなる水先案内人の役割を求められるのが、今季3年ぶりに復帰した田中賢介だ。

2015/03/07

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ベースボールチャンネル編集部



守備の要としても期待される田中賢介

 多くの野手が複数のポジションをこなすファイターズには、無数のフォーメーションが考えられる。だがおそらく栗山監督は、「二番セカンド、田中賢」を基準に構想を練っていたはずだ。
 動きの激しいチームの中でも「セカンド賢介、ショート中島」、このペアは不動だろう。

 振り返れば日本一になった2006年、「セカンド賢介、ショート金子」のペアはファイターズの生命線だった。二遊間の併殺力の高さが堅守の軸になっていた。

 当時のチームは、小笠原、セギノール、稲葉、新庄という強力な打線を擁していたが、シーズンを通じて安定した戦いができたのは、盤石の投手陣に加えて安定した守備陣を持っていたからだ。
 大胆な若返りを図りながらも、守りの要に田中賢介を据えたところにファイターズの原点回帰の姿勢を見て取ることができる。

 応援歌で「ぼくらは待つよ、輝く瞬間」と歌われるように、田中賢介はレギュラーをつかむまでに7年かかった。かつてのファイターズはベテランの層が厚く、彼や森本は鎌ヶ谷での長い下積み生活を余儀なくされた。二軍でしっかりと力をつけ、一人前になって初めて札幌に送り出された。

 いまのファイターズは違う。若手たちは良くも悪くも半人前で一軍に加わり、出番を得る。ある程度の失敗には、目をつぶらないといけない。そんな若いチームを、どれだけまとめられるか。”強いファイターズ”を知る、キャプテンにかかる期待は大きい。

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