ソフトバンク、首位独走に拍車。帰ってきた大黒柱・和田にかかる白星への期待
パ・リーグ首位を独走する福岡ソフトバンクホークス。開幕から選手の故障続きで主力を欠いていたが、27日に投手陣の柱である和田毅投手が復帰した。約4カ月ぶりの先発で今季3勝目を挙げ、チームの勢いに拍車がかかりそうだ。
2017/08/31
頼れる左腕の復帰、“先輩”井口との直球勝負
頼れる左腕が帰ってきた。
8月27日ロッテ戦、和田毅は「すごく緊張しました」という先発マウンドに立った。4月7日の西武戦で2勝目を挙げたのち、同11日に抹消。5月22日に左肘骨片除去手術を受けた。「10月に間に合えばと思っていたら、いろんな方の支えのおかげで8月に戻ってこられました」と当初の予定よりも早い復帰に安堵の表情を浮かべた。
前日までロッテ打線を抑えることができずに連敗を喫していた。3連敗は避けたい状況だった。そんな中での登板内容は6回85球を投げ、2安打、2四球、9奪三振、無失点。3勝目をマークした。
復帰登板に白星を飾れたことも嬉しいが、この日はプロ野球史上51人目となる通算1500奪三振も達成。さらにその記念すべき1500個目の三振をダイエー時代のチームメートであり、尊敬する井口資仁から奪ったのだ。
「正直、今日の試合は勝ち負けよりも井口さんとの対戦を楽しみにマウンドに上がった。いい試合ができたし、最後に井口さんとストレート勝負ができた」
試合後、和田は満足そうな笑顔で話した。4番に入った井口とは3打席対戦し、左前打、三振、中飛。2打席目の対戦が1500奪三振となり、最後の打席はすべて直球勝負を挑んだ。「少しでも成長した姿を見せられたかなと思います」と、中飛に打ち取ってみせた。
ベンチに帰る際、井口は和田のお尻をポンとたたき、和田は帽子をとってそれに応えた。今季限りで引退を表明している井口はこの日を最後に、引退試合まで出場選手登録を抹消されることが知らされていた。8年間在籍したダイエーホークスの本拠地・福岡での最後を迎えた。
「井口さんの最後の試合に間に合ってよかった。1500個目の三振を井口さんから奪えるなんて夢のよう。一生記憶に残る三振になった」と、この対戦を心の底から楽しんでいるようだった。