DeNA先発四本柱に続け 待ち望まれる高崎健太郎の復活
昨年、横浜DeNAベイスターズのチーム防御率はセリーグ球団で3位と改善。何よりも久保、山口、井納、モスコーソと先発四本柱が確立できたことが大きい。今季、この先発陣がさらに盤石にするうえで、かつて開幕投手も務めたあの投手の復活が待たれる。
2015/03/08
山口同様、先発再転向が転機に
長年ベイスターズの泣き所と言われてきたのが投手陣だ。
ところが、狭く打者有利と言われる横浜スタジアムを本拠地としながらも、昨年のチーム防御率は3位と改善の傾向が見られてきた。
中でも先発投手は、最多勝にあと一歩に迫る12勝を挙げた久保康友、先発転向後二度の月間MVPに輝いた山口俊、同じく月間MVPに輝き11勝を挙げた井納翔一、球団史上外国人投手1シーズン最多となる9勝を挙げたモスコーソと四本柱が確立し、彼らが昨年のチーム防御率3位の屋台骨となった。
キャンプ、練習試合、オープン戦とここまでは四本柱の調整は順調で、今年も先発投手としてローテーションを支えてくれそうである。
一方セリーグ他球団を見渡すと、やはり4人くらいならローテーション投手を用意できる球団は多い。先発投手をベイスターズのストロングポイントとするには、四本柱に続く新たな存在の出現が期待される。
その筆頭候補となりそうなのが高崎健太郎だ。
2011年、2012年と二年連続で規定投球回数を達成し、2012年には開幕投手まで務めた投手。
長年エースの座を守った三浦を引き摺り下ろす、若きエースがようやく芽吹いたかと期待が高まったものの、2013年はまさかの不振に陥りリリーフに転向。
2014年も開幕直後はリリーフを任されるも、広島堂林に手痛い満塁弾を喫し二軍降格となった。その際に先発に再転向、これが復活に向けた転機となる。
先発転向後ファームで結果を残して迎えたのが8月10日の東京ヤクルト戦。
この東京ヤクルト三連戦は、ユニフォームを無料配布するスターナイトと呼ばれるイベントデーで、前売りチケットも売れに売れたが、あいにくこの日は試合開始を近くしてゲリラ豪雨に見舞われた。
試合開始が異例の1時間21分遅れ、かつ雨こそ上がったものの暴風吹き荒れる最悪なコンディションの中、高崎は丁寧に低めを突き、6回被安打6、2失点と先発では1年4カ月ぶりの勝ち星を挙げた。
その後高崎はローテーションとして定着する。
先発としての成績に限れば、7試合に登板して2勝3敗防御率4.01という数字を残した。