巨人・陽岱鋼の存在価値。逆転CSへ“1番打者のスペシャリスト”が果たす役割【死亡遊戯コラム】
昨オフにFAで読売ジャイアンツに加入した陽岱鋼外野手が調子を上げている。リードオフマンとしての役割を果たし、「1番センター」に定着している。
2017/09/02
巨人には常に「攻撃的1番打者」
仁志敏久、清水隆行、高橋由伸、坂本勇人、長野久義…。
近年の巨人オーダーには常に「攻撃的1番打者」がいた。原前監督がこだわった“小力”があり打線を勢いづけられるトップバッターだ。今季は怪我のため1軍出場はないが、13年オフに西武からFAで来た片岡治大もこのタイプだった。
しかし、最近は坂本が打線の核の3番として定着、長野は14年オフの膝の手術後は攻守に精彩を欠き、片岡も故障がち。そこで昨オフに巨人が日本ハムからFAで獲得した新たな1番候補が陽岱鋼だったというわけだ。
だが、その陽が春に下半身の張りで出遅れると、開幕後1か月近く1番セカンド中井大介で固定。なかなか結果が出ない中、4月下旬からは立岡宗一郎や石川慎吾らを併用。5月20日のDeNA戦では長野が今季初1番に座り、13連敗中は脇谷亮太や坂本が日替わりで起用され、ベンチも試行錯誤を繰り返した。
それが6月6日の西武戦(メットライフドーム)から陽が1軍昇格すると、いきなり「1番センター」として巨人デビュー。その後、チーム事情で5番や6番を打つことも多かったが、7月下旬から再び1番復帰すると、2試合連続の先頭打者アーチを放つなど、現在27試合連続で1番でのスタメン出場を続けている(その間、チームは17勝10敗)。
ここで8月30日のセ・リーグ各チームのスタメン1番打者を比較してみよう。
田中広輔(C)122試 率.294 5本 51点 29盗 OPS.792
糸井嘉男(T)89試 率.282 12本 50点 14盗 OPS.805
桑原将志(De)118試 率.282 13本 46点 9盗 OPS.800
陽 岱鋼(G)62試 率.296 9本 30点 4盗 OPS.885
京田陽太(D)118試 率.270 4本 31点 21盗 OPS.667
坂口智隆(S)113試 率.300 3本 32点 4盗 OPS.739