巨人・高橋監督の行き過ぎた情報統制。お決まりの“コンディション不良”はアンフェア
読売ジャイアンツの澤村拓一投手は、9月1日に今季1軍初昇格したものの、登板機会がないまま再び出場登録を抹消された。高橋由伸監督ら首脳陣は抹消の明確な理由を語らず。澤村に限らず、選手のコンディションについて徹底的な情報統制を敷いており、他球団の関係者から「行き過ぎでは」との声が上がっている。
2017/09/05
巨人だからこその黙認か、公平な情報公開求む他球団
別の球団関係者も「これはもしかすると巨人だから許されていることなのでは」と色眼鏡を向けた上で、こう続けている。
「ウチの球団がこういうことをやったら、たぶん担当記者から袋叩きにあう。そりゃあ、本音を言わせてもらえれば、ウチも含めどこの球団だって選手のコンディションについて『戦略上言えない』と言いたい。でも、そんなことを仮に全部の球団がやり始めたら、きっとファンはソッポを向いてしまう。
もちろんどうしても言えないケースはあるとは思うよ。でも、そんなことはレアケース。通常は他の球団だってきちんと情報を公開しているのだから、巨人も同じ条件でやるべきなのではないか。ちょっとフェアじゃない気もするね」
確かにアクシデントが発生した選手のコンディションについて情報を隠すことは規定に引っかかる行為ではない。しかしそうかと言って「戦略上」を理由に何も明かさないという方針には、やはりどうしても違和感を覚える。
おそらく今回の澤村の一件もこれまで同様、後にメディアの取材で「コンディション不良」の真相が追究され、実際にどういう問題が起きていたのかがハッキリするはずだ。とはいえ、こうした戦略上の隠蔽はさまざまな憶測を生む原因にもつながってしまう。
実際、今季開幕前に「コンディション不良」で1軍から離脱した澤村は後のメディアの取材によって「負傷箇所が右肩」と判明した。しかしながら一部メディアから「澤村は深刻なイップスになって投げられなくなっているようだ」「もう再起不能なのではないか」などと報じられるなど、さまざまな“疑惑”も生じてしまった。
これも巨人側がカーテンを敷き過ぎていることでメディアからいろいろと詮索され、起こってしまったケースと言えるかもしれない。
他の大半の球団だって選手がコンディションを崩したり、けがをしたりすれば極力は広報部を通じて病名や全治期間、復帰時期についてキチンと発表する形を取っている。
そう考えれば今後、巨人は1球団だけ抜け駆けせずに出来る限り、他の球団同様にキチンと足並みをそろえるべきではないだろうか。率直にそう思う。