39歳ベテランと22歳ルーキーが熱くさせる! 「結果至上主義」が生み出す、楽天・外野手レギュラー争い
結果を残した選手を起用する「結果至上主義」を打ち出す、楽天の大久保監督。特に外野手はベテラン・中堅・若手が入り混じり、外野手バトルが繰り広げられている。
2015/03/10
外野手転向1年目、松井稼とルーキー・福田
開幕まで約2週間。杜の外野レギュラー争いがクライマックスに突入している。結果を残した選手を起用する「結果至上主義」を打ち出すデーブ楽天。その中で台風の目になっているのが、39歳ベテランと22歳ルーキーだ。年の差17歳コンビの存在が定位置争いに拍車をかけ、開幕スタメン予想を難しくさせている。
松井稼は今季から外野手登録。2軍調整が続いていたが、プロ初の中堅でプレーした春季教育リーグ西武戦を経て先日1軍に合流。8日の中日戦では1番・DHでスタメン出場だったが、さっそく左右両打席で快音を連発。1四球2安打の3打席全出塁に1盗塁と健脚も披露し、内外に元気な姿を誇示した。背番号7は開幕戦の相手・大谷翔平に強く通算対戦打率は.357。攻略に必須なキーマンなだけに、1軍合流即マルチ安打の結果は、朗報だ。
ドラ3の福田将儀は球団初の新人野手開幕スタメン出場を狙う。
打順は主に1、2番。守備位置はセンターとライト。紅白戦からのアピールはオープン戦になっても変わらない。NPB球団と戦った対外戦では18打数5安打3三振1犠打の打率.278。直近10打席でも3安打3三振の打率.300と上々だ。打撃の状態を昨秋から維持できている点が大きいという。けれん味のないライトヒッティングが多く、バントやエンドランなど小技やチーム打撃もこなす。変化球の対応もここまでは問題なく、2月24日西武戦以降11打席で変化球での空振りは僅かに1球だけ。センスある俊足の右打者だ。
この両人に挟まれ、ヒリヒリ刺激を受けているのが、聖澤、岡島、島内、牧田、榎本といった外野手たちである。
中でも目の色を変えたのは、レギュラー奪還を掲げて定位置争いの先頭を走る聖澤。紅白戦から打撃が好調。自慢の足も良く動き、3月7日時点でNPB球団との対外戦成績は20打数6安打5三振2四球3盗塁の打率.300。しかし、キャンプ以来の疲れが顕在化したのか、ここへきて淡白な空振りが目立つ。8日の中日戦でも3打数ノーヒット。守備を重視した超機動力野球のデーブボールには欠かせない存在なだけに、残り2週間で再度コンディションを整えられるか。