39歳ベテランと22歳ルーキーが熱くさせる！ 「結果至上主義」が生み出す、楽天・外野手レギュラー争い
結果を残した選手を起用する「結果至上主義」を打ち出す、楽天の大久保監督。特に外野手はベテラン・中堅・若手が入り混じり、外野手バトルが繰り広げられている。
2015/03/10
予想外の出遅れとなった岡島、島内
今、最も焦慮に苛まれているのは、4年目の岡島かもしれない。昨年は右翼で141試合にスタメン出場。初の規定打席で打率.283、7本塁打の好成績を残した。状況に応じて積極的に振っていくパンチ力あるバッティングと1年目からの持ち味の粘りを使い分け、マウンド上の投手を苦しめた。幅が広がった打撃スタイルは、確かな成長の証と思われ、今季も外野レギュラーは盤石だと思われた。しかしだ。ここへきて雲行きが怪しい。
というのは、ここまでの対外戦成績が振るわない。8日の中日戦で山井の外角変化球を左翼線へ見事に流し打ったが、この快音は韓国球団を含めた対外戦合計でも通算3本目に当たるもの。NPB球団との対外戦では通算2本目の安打だった。直近10打席でも僅かに1安打で、結果至上主義の定位置争いで、予想外の出遅れになった。
その岡島と歩調を合わせるかのようにイマイチなのが、島内である。2月16日の韓国KIAとの一戦では5安打2盗塁の大活躍を見せたが、NPB球団との対外戦では17打数4安打1二塁打2三振1四球の打率.235、直近10打席でも1安打と振わない。速球に強く、通算10本塁打のうち2本は150キロ以上を一閃したもの。そのうち1本は大谷の151キロを右翼席へ運んでおり、松井稼とともに開幕戦での二刀流右腕攻略へ期待したい打者なだけに、今後巻き返せるかに注目したい。
足踏みをしている岡島・島内の4年目コンビを尻目に、数少ない機会をモノにしているのが、高卒5年目22歳の榎本だ。NPB球団との対外戦成績は11打数4安打1二塁打。確実性が出てきた。球団創設時を知る唯一の野手･15年目の牧田、打撃は振るわないものの、守備は健在。3月1日ソフトバンク戦ではホームランテラスで狭くなったヤフオクドームであわやライトゴロ第1号完成か?!という強肩を披露した。
佳境に突入した外野定位置争い。決着は最後までもつれるのだろう。いったい誰がレギュラーの座を奪うのだろうか。
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