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野球貴族がつぶやく「オーターボーイズ」――負けて思い出、東京ドームの特観席【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#59】

私にとって、東京ドームの今季最終戦は、初めての「パノラマビューシート」での観戦となった。

2017/09/11

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対照的な2人のオオタ

そういう駄ジャレであれば僕だって負けない。(野球貴族のくせに)駄ジャレに注力したのだ。電光掲示板を見るとファイターズの打順に「6番大田」「7番太田」が並んでいる。「大」と「太」、点が入るか入らないかのビミョーな違いだが、別の漢字なので「大田泰」とか「太田賢」のような表記にならない。視力検査みたいだ。点が入ってるか入ってないか見分けられないとどっちかわからない。この2人の並びを「オーターボーイズ」と駄ジャレにしてLINEで送った。
 
「オーターボーイズ」、点のない大田泰示は交流戦の巨人戦で大爆発した勢いが失せてしまった。すごく小さいバッティングになっている。ていうか、走攻守すべてが小さくなっている。そんな大田は面白くも何ともない。積極性で運を開いたんじゃなかったのか。初球から振ってくれ。走塁でも守備(特に送球)でも勝負しろ。巨人じゃないんだからさ、ミスしても気にしないよ。みんなでカバーするからダイナミックに行こう。巨人戦のときと同じ東京ドームで、今は別人に見えるよ。
 
 点の付いてる太田賢吾のほうはこの試合でプロ初ホームランをかっ飛ばし、大いに気を吐いた。中島卓也の戦列離脱もあってチャンスを得ている。ここで一世一代の勝負をして、野球人生を変えたいんだ。気持ちが伝わってきて、ビリビリしびれる。守備もファインプレーを見せて、一瞬も気を抜いてない感じが伝わる。去年、優勝間近の頃はチーム全体が太田賢吾だったのだ。今は気持ちが入ってる選手がいるとこんなに目立ってしまう。
 
 試合は4対6、楽天が接戦をものにし、およそ1ヶ月ぶりの連勝を飾った。ファイターズは5回裏の大谷翔平のセカンドライナー、レアードのレフトフライ(フェンス際でジャンプ一番、聖澤諒が好捕!)が痛かった。ただ帰りは野球貴族だからね、鷹揚さを取り戻し「岡島豪郎バースデー送りバントお見事!」と相手を称えてラウンジを後にした。負けたけど思い出に残る試合だ。
 
悔しさ募る消化試合。でも「大谷が投げ、中田が打つ」試合は心ときめく【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#60】
 

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