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巨人・澤村の「施術ミス騒動」。早期沈静化の一方、懸念される最悪のシナリオとは?

右肩のコンディション不良で、2軍調整中の読売ジャイアンツの澤村拓一投手について、球団トレーナーによる針治療のミスだった可能性があることが明らかになった。

2017/09/12

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巨人、度重なるグラウンド外の騒動

 またしても巨人でグラウンド外の騒動がぼっ発した。
 
 巨人が10日、右肩のコンディション不良で今季1軍登板のない澤村拓一投手について、球団トレーナーによる針治療のミスで腕の神経にまひが生じた可能性があるとして、石井一夫球団社長と鹿取義隆GMらが9日に謝罪していたことを明らかにした。
 
 この異例中の異例とも言えるニュースを各メディアは一斉に報じたが、非を認めた球団側の謝罪を澤村自身も受け入れていることもあって、形の上において騒動は早々と沈静化の方向へと向かっている。
 
 各メディアが報じた球団側の説明によれば、澤村は今年2月25日に右肩の異変を訴え、同27日に球団トレーナーの針治療を受けた。しかし患部の不調が長引いたために球団が調査したところ複数の医師から「長胸(ちょうきょう)神経麻痺(まひ)」と診断されたという。
 
 これが100%事実なら、とんでもない事だ。澤村にとっては選手生命にも関わる施術ミスであり、訴訟問題に発展したとしてもおかしくはない。選手の権利が厳格化されているメジャーリーグで同じことが起これば、おそらく球団側は訴えられる可能性も十分にあるだろう。
 
 つい先週、当コラムでは奇しくも巨人が故障を患った所属選手の登録抹消の理由を基本的に明かさない姿勢について「いかがなものか」と疑問を投げかけたばかり。だが、今回は故障の理由同様にヴェールに包んだままにするのではなく非を認め、それを自ら公表する形を取った。この対応に関しては素直にいい決断だったと思う。
 
 ただし、この騒動はたとえ表向きで沈静化していっても「今後」が極めて肝心だ。ここまで長引いてしまった故障を公傷と認めたことで澤村をどうやってケアしていくのかが大きな注目ポイントとなる。

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