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最速Vソフトバンク、強さの背景にあるもの。22歳・上林を育てる常勝軍団の重み

福岡ソフトバンクホークスは9月16日、2年ぶりにパ・リーグ優勝を果たした。2015年の記録を更新し、パ・リーグ史上最速での優勝。その圧倒的な強さの背景には、厚い選手層と若手の台頭がある。22歳の上林誠知外野手も進化を遂げている一人だ。

2017/09/17

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ただの失敗で終わらせない、主力選手への成長に期待

 個人の成績とは比例することなく、チームは130試合目にして89勝をあげ、リーグ最速で優勝を決めた。
 
「一昨年のリーグ優勝のときは(1軍に)いませんでした。その年よりは試合に出ているから、実感はあると思う」と優勝を目前に語っていた。そしてV奪回の瞬間、歓喜の輪の中にいられたことは、もがきながらも踏ん張り続けたご褒美だろうか。
 
 優勝の喜びに浸るのはその当日だけだ。残りは消化試合という認識はまったくない。いい形でシーズンを終え、クライマックスシリーズを迎えなくてはならない。今は自分の打撃を取り戻すために取り組むよりない。
 
「言葉では説明しづらいですが、円を描くように右足を上げる感覚を変えてみたりしています。試合で試して掴んでいきたい」。藤本コーチも「少しずつだけど状態は上がってきている」と言い、練習の成果が表れてきているようだ。
 
 1軍に定着して初めてのシーズンを間もなく終えようとしている。結果が残せないもどかしさと、常勝軍団の一員として試合に臨む責任を感じてきた1年。成績には表れなくとも感じることは多くあった。
 
「もうシーズンが終わるのかという感じ。あっという間でしたね。残りの試合は来季につながるように、凡打しても納得のいく何かを得たい。引き出しを増やせるようにしていきたいですね」
 
 失敗をただの失敗で終わらせてはもったいない。この意識が必ず来季以降に活かされることだろう。そしてソフトバンクにとって欠かせない主力選手へと成長していくことは間違いない。

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