西武・山川が家族に見せた2戦連続アーチ。好調4番に芽生えた心境の変化
2017/09/18
パ・リーグの王者決定から一夜明けた17日、埼玉西武ライオンズは本拠地・メットライフドームで福岡ソフトバンクホークスに3-2でサヨナラ勝ちを決めた。
先発・多和田真三郎投手の7回無失点の力投、2回裏に外崎修汰が14球粘って先制犠飛、4番・山川穂高内野手には8回裏に同点の本塁打。富士大トリオの粘りで勝利を引き寄せた。
西武は4回裏に先制するも、8回表に逆転を許した。山川が同点弾を放ったのはその直後だった。
前日、ソフトバンクの胴上げを目の前で見た西武ナイン。「一番悔しい瞬間だった」と振り返る山川は、狙っていたという直球をバックスクリーンに運び、相手の連勝を許さなかった。
「外崎が粘って、サブロー(多和田)もピンチ作ってもソフトバンク相手に無失点。先輩が何もしないわけにいかない」と後輩の粘りに奮起。地元・沖縄から観戦に来た祖父母や母親の前で、2試合連続のアーチを放った。
「見に来てくれるときは必ずいい結果。力むとかじゃなくて、頑張ってる姿見せたいと思う」という思いを反映した豪快な一発だった。
4番に入り、調子を上げてきた山川。ここにきて状態は良くなっていると言い、「無心で打席に入れている。あれこれ考えることもなくなった」と心境の変化が好調な打撃につながっていると話す。
優勝は逃したが、クライマックスシリーズを見据え、負けられない戦いが続く。辻監督は「勝ってよかった。山川のホームランで追いついたのが大きい」と4番をたたえた。4番が板についてきたかという問いに対し、「かまぼこじゃないんだから」と報道陣を笑わせたが、その表情には期待が浮かんでいた。