巨人「球界の盟主」も今は昔。失敗だった大補強、混乱しかけの指揮系統。チーム再建は困難に
読売ジャイアンツは1日の本拠地最終戦で、阪神タイガースに4-5で敗れ、4位が確定した。クライマックス・シリーズ(CS)導入以降、巨人は毎年出場していたが、11年連続出場を逃した。
2017/10/02
困難極める来季のチーム再建
中でも村田真一ヘッドコーチの解任は濃厚と見られている。新任には内部昇格で斎藤雅樹投手コーチ、もしくは外部から新たに前日本代表・侍ジャパン監督の小久保裕紀氏を招へいするプランも浮上しているという。
だが、どのような“内閣改造”を施したとしても来季以降のチーム再建は困難を極める。ここまで将来に向けた若手の起用を我慢強く継続できなかったツケによって、主力野手陣の衰えが顕著になって来ていることはどうしても否めないからだ。今の巨人には野手陣の主力クラスに将来を嘱望されるような若手のホープが育っていない。
それでも、まだ主力ではなく主に代打要員レベルだが、今季躍進した2年目の宇佐見真吾捕手にはある程度の期待を抱ける。おそらく高橋監督以下コーチ陣は、打力が大きく評価されている宇佐見の出場試合数を来季は大幅に増やすべく、一塁起用も念頭に置きながら主力選手としての成長を図っていくことになるだろう。
しかしながら正一塁手の阿部慎之助内野手、正捕手の小林誠司との兼ね合いも考慮しなければならない点が首脳陣としては悩みどころ。まだまだ宇佐見は実戦経験不足で守備面に難がある。
それだけにどうしても常勝が求められる巨人で、批判も覚悟の若手育成路線に来季を預かる高橋監督ら2018年新スタッフがシフトを変えて踏み切れるかが注目ポイントとなりそうだ。しかし、しっかりと遂行できるかは残念ながらかなり怪しい。
いずれにせよ、巨人には来季もV奪回が困難を極めそうな気配が漂う。