補強は成功?失敗?昨季オフのFAで新天地に移籍した5選手の今シーズン
2017/10/12
超人・糸井と地元復帰の岸
糸井嘉男 オリックス→阪神
114試合 打率.290(427-124) 17本塁打 62打点 出塁率.381 21盗塁 OPS.829
2016年オフにオリックスから阪神に移籍した糸井嘉男。2003年に自由獲得枠で入団した日本ハムから数えて、自身3球団目の所属となった。
球界屈指の身体能力を備えたプレーが魅力的で、数々の伝説を残している独特の”宇宙人キャラ”で人気を博している。
阪神移籍後のシーズン序盤は中堅手として出場を続けていたが、途中から本職の右翼手に復帰。7月から右脇腹の筋挫傷で1ヶ月離脱となり、その他にもふくらはぎ痛などを抱え、満身創痍となっていながらも奮闘し、好成績を残した。
今季で36歳とベテランの域に入っているが、打率.290は鳥谷に次ぐチーム2位、17本塁打も中谷・福留に次ぐチーム3位、打点も福留に次いでチーム2位だ。21盗塁はチームトップでセ・リーグ4位にランクインするなど、攻守で大きくチームに貢献した。
オリックス時代の2014年以来となるポストシーズン出場となるが、超人・糸井はどのようなプレーでファンを沸かせてくれるだろうか。
人的補償:金田和之
34試合 39回 4勝1敗2ホールド 34奪三振 10四球 防御率4.15
糸井嘉男の人的補償でオリックスに移籍となった金田。2012年のドラフト5位で大阪学院大学から阪神に入団し、56試合登板で7勝1敗、防御率4.27という成績を残していたが、2015年・2016年は防御率6点以上と振るっていなかった。
そして、2016年オフにオリックスに移籍し、5月23日には移籍後初の1軍登録。移籍後初登板では1回2失点とほろ苦いデビューとなったが、再昇格後の6月中旬以降からはリリーフ投手として1軍に定着。
9月12日時点では防御率2.56まで良化させていたが、その後は打ち込まれる場面が増え最後は防御率4.15でフィニッシュ。来季は安定感を増し、成績を向上させたいところだ。
岸孝之 西武→楽天
補償:金銭
26試合 176回1/3 8勝10敗 189奪三振 38四球 防御率2.76
西武から地元・仙台に本拠地を置く楽天に移籍した岸孝之。東北学院大学から希望入団枠で西武入りを果たし、ルーキーイヤーの2007年から先発ローテーションに定着。しかし、新人王は高卒ルーキー・田中将大(楽天)に譲った。
そして、2年目の2008年もジンクスに負けず12勝をマーク。同年の日本シリーズMVPにも選出された。西武時代は10年で7回の2桁勝利をマークする安定感を見せ、満を持して2016年オフにFA宣言し楽天に入団することとなった。
今季は移籍後1年目ながら開幕投手が内定していたが、インフルエンザによって開幕を回避。代役は美馬学が務め、自身の初登板は4月9日のロッテ戦となり、6回1失点の好投で移籍後初勝利をマークした。
その後は安定した投球を続け、チームの前半戦首位ターンに大きく貢献。しかし、後半戦は7月19日の日本ハム戦を最後に白星に恵まれず、自身7連敗でレギュラーシーズン終了となった。
防御率2.76はリーグ5位の好成績だったが、とにかく打線の援護に恵まれない後半戦となってしまった。ポストシーズンでは、古巣本拠地のメットライフドームでチームを勝利に導く投球を見せたいところだ。