オリックス・吉田離脱で6番手争いは新局面 東明が開幕ローテ奪取へ踏ん張る!【どら増田のオリ熱コラム #16】
開幕ローテーション6番手の最有力候補だった吉田一将が左脇腹痛を訴え、戦線を離脱した。そうなると、やはり期待したくなるのがこのオープン戦で好投を続けてきた東明の存在だ。
2015/03/14
吉田の離脱で6番手争いに変化
14日の朝、バファローズファンが糸井のキャプテンマークお披露目について話題になっていたのも束の間、心配なニュースが飛び込んできた。開幕ローテーション6番手の最有力候補として、先週の巨人戦で森脇監督が「上々」と唸るほど、順調な仕上がりを見せていた吉田一将が、左脇腹の違和感で離脱していたことが明らかになったのだ。負傷箇所そして開幕までの残り日数を踏まえると、開幕先発ローテーションは絶望的と考えるのが妥当である。
度々取り上げてきたように今季のオリックスは、金子が開幕に間に合うかどうかにもよるが、金子千尋、西、ディクソンの先発3本柱に、新加入のバリントンと11日に行われた侍ジャパン対欧州代表では打たれたものの、オープン戦では好成績を残している松葉までが開幕ローテーションの当確ライン。6番手の座を吉田、東明、ドラフト1位ルーキーで先日の楽天戦で6回無失点の好投を見せた山崎福也の3人で争っていた。
吉田の離脱によって、15日先発の前田や2軍で調整しているベテランの井川や若手の塚原たちにもチャンスが広がったのではないだろうか。今季のオリックスの強みは控えが充実していること。特に投手陣に関しては金子が開幕に間に合わなくても問題がない布陣がすでに敷かれている。
そんな状況の中、14日福山市民球場で行われた広島とのオープン戦に先発したのは、8日の西武戦で4回0/3で、被安打11、11失点と散々なピッチングで6番手争いから後退してしまった東明。開幕ローテに生き残りをかけるラストチャンスとなる東明は、前日の投手練習後「前回の登板で悪いものは出しました。続けてやってはいけないし、同じ失敗は繰り返しません」と気合いが入ったコメントを残してこの一戦に臨んだ。
前回の反省を生かして、切り替えた投球
序盤は前回登板の試合後に森脇監督が語っていた「力み」がまだ残っているように感じる内容で、開幕ローテ入りに向けて続けて失敗は許されないというシチュエーションも影響したのか、慎重に投げるがゆえにボールカウントが悪くなる場面が多数見受けられた。
初回にはフルカウントから新井貴浩に7球目のフォークボールを捉えられレフトフェンス直撃のタイムリーを許してしまう。2回には先頭打者の松山に高め真ん中のスライダーをライトスタンドに運ばれてしまい、前回のような暗雲が立ち込めたかと思われたが、ここから前回の反省が生かされた。その後3人で抑えて流れを断ち切ることに成功する。3回と5回にも得点圏にランナーを許したが、連打されることはなかった。
打たれたり点を取られたらその都度切り替えて行くという姿勢が伝わってくる投球内容で、前回の登板以前の東明に戻ったと思わせるには十分な内容だった。
試合もオリックス打線が6回に7得点のビッグイニングを作り、3-8でオリックスが広島に快勝した。