ドラフト目前、大卒候補は95年世代。4年前、高卒で指名を受けた選手たちの今は?
2017/10/24
セ・リーグ
<広島>
中村祐太(5位・関東第一高)
広島が2013年のドラフトで指名した高卒ルーキーは中村祐太の1人のみ。その他には大瀬良大地・九里亜蓮・田中広輔などが指名されており、主力として活躍している。
中村祐も今季にプロデビューを果たすと、15試合登板で5勝4敗、防御率3.74という成績を残した。来季以降、更なる飛躍を遂げることが期待される。
<阪神>
横田慎太郎(2位・鹿児島実業)
阪神にとってこの年唯一の高卒ルーキーとなった横田。他には、岩貞祐太、陽川尚将、梅野隆太郎、岩崎優などが指名されている。
2016年には金本監督の掲げた「超変革」の一環として開幕スタメン入りを果たすなど、順調に経験を重ねていたが、2017年は脳腫瘍を患い1軍出場はゼロ。現在はトレーニングを再開するまでに回復しており、来季は元気な姿を見せてファンや球団を安心させたいところだ。
<DeNA>
関根大気(4位・東邦高)
平良拳太郎(5位・北山高)※2016年オフに巨人から山口俊の人的補償で移籍
砂田毅樹(育成1位・明桜高)
DeNAが自前で獲得したのは関根・砂田の2人のみだが、山口俊のFA移籍に伴い巨人から平良を獲得。同年に指名を受けた高卒選手は3人となったが、中でも育成1位の砂田が今ではブルペンに欠かせない存在となっている。
2015年シーズン途中に支配下登録された砂田は、2015年から2016年シーズン途中までは先発投手として経験を重ねていたが、現在では貴重なリリーフ左腕として活躍している。
平良も今季はプロ初勝利をマークするなど、来季以降につながるシーズンを過ごした。また、関根もスタメンに桑原・梶谷・筒香が固定されていることもあり中々出場機会を得ることが出来ていないが、今季のCSではチームに帯同し出場機会を窺い続けている。
<巨人>
和田恋(2位・高知高)
田口麗斗(3位・広島新庄高)
北之園隆生(育成3位・秀岳館高)※2016年オフに戦力外通告
巨人ではドラ3の田口が3年目から10勝をマークし、今季は菅野智之、マイルズ・マイコラスと共に3本柱を形成し自身も13勝4敗と好成績をマーク。先発左腕のチーム1番手にまで成長した。また、正捕手の小林誠司もこの年に1位指名されている。
一方、2位指名の和田は1軍出場無し、育成指名の北之園は2016年オフに戦力外通告を受けている。なお、この年には奥村展征・平良拳太郎も指名されていたが、それぞれFAの人的補償で移籍となっている。
<中日>
鈴木翔太(1位・聖隷クリストファー高)
岸本淳希(育成1位・敦賀気比高)
ドラフト1位で指名された鈴木は、ルーキーイヤーから1軍経験を積むなど活躍が期待されていたが、2016年は度重なる故障で2軍でも3試合の登板に留まっていた。
しかし、今季は先発でプロ初勝利をマークするなど飛躍のきっかけを掴むが、8月18日の阪神戦では投球時にバランスを崩して転倒し途中交代。今季はそのまま1軍に復帰することはなかった。
育成1位の岸本も2016年には独立リーグ・香川オリーブガイナーズに派遣されるなどして経験を積み、同年オフには支配下登録を勝ち取った。1軍は未出場だが、来季こそはプロ初登板の機会を掴みたいところだ。
なお、この年には又吉克樹・桂依央利・阿知羅拓馬・祖父江大輔などが指名されている。
<ヤクルト>
奥村展征(4位・日大山形高)※2014年オフに巨人から相川亮二の人的補償で移籍
児山祐斗(5位・関西高)※2016年オフに戦力外通告
ヤクルトはこの年、ドラフトで児山を唯一の高卒ルーキーとして指名したが、2016年にはイースタン・リーグでも19試合登板で防御率5.73と振るわず戦力外に。自前で獲得した95年世代は既に所属していないが、2014年オフに相川亮二の人的補償で奥村を獲得。ちなみに、奥村のプロ2年目での人的補償による移籍はNPB史上最短だ。
移籍1年目の2015年は腰痛の影響で2軍での出場も限られたが、2016年にプロ初出場を果たすと、2017年は古巣のエース・菅野智之からプロ初安打を放つなど飛躍の年となった。44試合出場で打率.239、0本塁打、5打点という成績を残したが、来季は今季の経験を糧に更なる飛躍を遂げたいところだ。