広島、CS敗退の3つの要因。セ・リーグ王者はなぜ下克上を許したのか?
横浜DeNAベイスターズが24日のセ・クライマックスシリーズファイナルS第5戦で広島東洋カープを9-3で圧倒し、対戦成績を4勝2敗として、1998年以来19年ぶりの日本シリーズ進出を果たした。シーズンでは14.5ゲーム差をつけられた広島を下しての下克上。果たしてシーズンを圧倒したはずの広島の敗因は何だったのだろうか。ターニングポイントはどこだったのだろうか。
2017/10/25
23日に行われた第4戦、1点を追いかける広島は6回裏に砂田から無死満塁のチャンスを作るが、代打・岩本、代打・小窪が三上から連続で空振り三振を喫する。続く左打者の田中を相手に絶好調の三上を下げ、左腕エスコバーに交代する積極采配で打ち取り、満塁のピンチをしのいだ。広島にとっては満塁でまさかの1点も取れずに攻撃が終わった。
振り返ってみると、この場面がシリーズを決定づけたように感じる。その後、ラミレス監督は今永を中継ぎとして起用し、1点を追いかける広島打線をまったく寄せ付けずに、逃げ切り勝利。日本シリーズ進出に王手をかけることに成功した。
短期決戦であるがゆえに、どこにターニングポイントが来るのかわからないクライマックスシリーズ。ラミレス監督は積極采配で今季7打数1安打と田中を抑えているエスコバーをワンポイントで起用し、ピンチを逃れた。失うものが何もないDeNAのラミレス監督と、王者として守りに入った広島の緒方監督。采配の積極さは今シリーズの明暗を大きく分けたことだろう。さて、今回は広島の他の敗因も分析する。