日本のプロ野球に一発勝負導入を。議論呼ぶCSからみるポストシーズンの在り方【小宮山悟の眼】
クライマックスシリーズ(CS)が24日に終了した。パ・リーグはリーグ優勝したソフトバンクが順当にCS を突破し、セ・リーグは横浜DeNAベイスターズが3位から“下克上”で19年ぶりの日本シリーズ進出を決めた。
2017/10/25
現在のCSルールは議論の余地あり
今季のCSは、ファイナルに進出したチームがともにペナントでは3位だったということもあり、多くの議論を呼んだ。セ・リーグのCSファーストステージでは雨天でのゲームとなり、開催日程などが問題となった。今回はこのCSの在り方について話したいと思う。
古い考え方だと、日本シリーズはセ・パ両リーグの優勝チーム同士が日本一をかけて戦うべきだとなるだろう。しかし、この考え方はポストシーズンというものになじみが薄いからこそ生まれるものだ。
今では相当な盛り上がりを見せるメジャーリーグのポストシーズンだが、導入当初は多くの疑問符があったと聞いている。日本でもポストシーズンがなじみ深いものになれば、事情は変わってくるだろう。
現在のCSのルールでは、3位のチームでも日本一になる可能性がある。これについてさまざまな議論があるが、そういうルールなのだから、後になってクレームを付けるのはもってのほか。
広島はレギュラーシーズンで、首位を独走してリーグ優勝したにも関わらず、日本シリーズ進出を逃した。そこで「おかしい」と意見したくなるファンの気持ちはわかるが、それだけ強いならCSでも勝てるはずだ。ルールがある以上、批判ばかりするのは筋違いだ。
ただ、現行のルールには議論の余地があるのは確かだ。
一つは、日本のプロ野球12球団のうち6球団がポストシーズンに進出するのは多すぎるということ。野球が極めてどんでん返しの多いスポーツであることを考慮すると、優勝できる球団が増えすぎるのはあってはならないと思う。
二つ目の問題点は、リーグ優勝チームの試合間隔があきすぎている点だ。ペナントレース終了から2週間も待たされてポストシーズンを迎えるのは試合勘が鈍るため、1位チームのアドバンテージはどこにあるのかという疑問がわいてくる。
そう考えると、CSファーストステージは必要ないのではないか。